「国防部なのか北防部なのか」 銃殺を傍観していた国防部に憤怒した民心
22日に発生した北朝鮮軍による韓国海洋水産部(省に相当、以下同じ)職員の射殺・焼却事件で、韓国軍と韓国国防部は、北朝鮮軍が職員を射殺する前から銃撃・殺害と焼却に至るまでの状況を継続して傍受・観測していた。この内容は青瓦台(韓国大統領府)にも報告された。しかし、青瓦台と政府がこの事実を文在寅(ムン・ジェイン)大統領に報告したのは翌日の朝になってからだった。軍、国防部、青瓦台全ての対応が遅すぎたという議論は現在も続いている。
このような事実が伝わると、ネットユーザーからは「国防部なのか、北防部なのか」と批判が相次いだ。「このようなことが我々に起きれば、我々も北朝鮮の銃弾を受けることになるだろう」「傍受しておいて、何してるんだ。自国民の保護もしない」などの批判が殺到している。「なぜこんな事態が発生するまでただ傍観していたのか」「国が国民を保護するという考えがない」という反応も見られた。これに先立ち韓国国防部は、秋美愛(チュ・ミエ)法務部長官の息子の軍休暇未復帰疑惑に関連し、秋長官の息子に有利な規定と状況だけを記した内部対応文書を作成し、検察にも関連資料を提出した疑惑が持たれている。このときネットユーザーは「国防部なのか、秋防部なのか」と批判していた。
仁川の小延坪島海域で漁業指導船「ムグンファ10号」に乗っていた海洋水産部職員が行方不明になったと通報があったのは21日午前11時30分。韓国海洋警察は同日午後0時すぎにこの通報を受理した。海洋警察はその後、潮の流れを考慮し、小延坪島付近の海域を四つの区域に分けて職員を捜索した。海洋警察と韓国海軍、民間の船舶約20隻と、海洋警察の航空機2機が動員された。この捜索は、24日午前に国防部が「行方不明の職員は北朝鮮の銃撃によって殺害され、遺体は焼却された」と発表するまで続けられた。
国防部は海洋警察が捜索を実施する間、行方不明の職員が22日午後に北朝鮮の登山串付近まで移動したことを確認した。傍受を通じ、北朝鮮軍の大尉級艇長が上層部に「殺せということか」と再確認していたことも把握した。少なくともこの時点では職員が生きていたというわけだ。
しかし国防部は、北朝鮮軍が職員を銃撃・殺害し、遺体を焼却するまで、事実上何の措置も取らなかった。青瓦台と政府の対応も遅すぎた。最近になって青瓦台は、1か月前に北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長から親書を受け取った事実を公表した。北朝鮮と意志疎通を図る窓口があったということだ。政界では「少なくとも職員が生きていた時点で、青瓦台、政府、軍のどこであれ、職員を射殺しないよう要請し、身柄の引き渡しを要求すべきだった」との指摘が出ている。
さらに、政府・与党は、国防部が北朝鮮による職員の遺体焼却の様子を22日午後10時ごろに観測装備で捉え、北朝鮮軍が遺体を燃やしたものと判断したにもかかわらず、北朝鮮が「われわれは浮遊物を燃やしただけ」と言ったことを根拠に「さらなる調査が必要」と述べるにとどめている。
海洋警察が秋夕連休(9月30日-10月4日)を控えた29日、中間捜査結果を発表し「職員が越北(北朝鮮側に越境)した状況が認められる。この職員は賭博の借金が2億6000万ウォン(約2400万円)あった」と説明した点も釈然としないとの指摘が出ている。職員の兄は「わが政府は弟を救助する機会を2度も逃した。弟が越北したという結論も偽りだ」と話している。
朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/09/29/2020092980262.html
このような事実が伝わると、ネットユーザーからは「国防部なのか、北防部なのか」と批判が相次いだ。「このようなことが我々に起きれば、我々も北朝鮮の銃弾を受けることになるだろう」「傍受しておいて、何してるんだ。自国民の保護もしない」などの批判が殺到している。「なぜこんな事態が発生するまでただ傍観していたのか」「国が国民を保護するという考えがない」という反応も見られた。これに先立ち韓国国防部は、秋美愛(チュ・ミエ)法務部長官の息子の軍休暇未復帰疑惑に関連し、秋長官の息子に有利な規定と状況だけを記した内部対応文書を作成し、検察にも関連資料を提出した疑惑が持たれている。このときネットユーザーは「国防部なのか、秋防部なのか」と批判していた。
仁川の小延坪島海域で漁業指導船「ムグンファ10号」に乗っていた海洋水産部職員が行方不明になったと通報があったのは21日午前11時30分。韓国海洋警察は同日午後0時すぎにこの通報を受理した。海洋警察はその後、潮の流れを考慮し、小延坪島付近の海域を四つの区域に分けて職員を捜索した。海洋警察と韓国海軍、民間の船舶約20隻と、海洋警察の航空機2機が動員された。この捜索は、24日午前に国防部が「行方不明の職員は北朝鮮の銃撃によって殺害され、遺体は焼却された」と発表するまで続けられた。
国防部は海洋警察が捜索を実施する間、行方不明の職員が22日午後に北朝鮮の登山串付近まで移動したことを確認した。傍受を通じ、北朝鮮軍の大尉級艇長が上層部に「殺せということか」と再確認していたことも把握した。少なくともこの時点では職員が生きていたというわけだ。
しかし国防部は、北朝鮮軍が職員を銃撃・殺害し、遺体を焼却するまで、事実上何の措置も取らなかった。青瓦台と政府の対応も遅すぎた。最近になって青瓦台は、1か月前に北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長から親書を受け取った事実を公表した。北朝鮮と意志疎通を図る窓口があったということだ。政界では「少なくとも職員が生きていた時点で、青瓦台、政府、軍のどこであれ、職員を射殺しないよう要請し、身柄の引き渡しを要求すべきだった」との指摘が出ている。
さらに、政府・与党は、国防部が北朝鮮による職員の遺体焼却の様子を22日午後10時ごろに観測装備で捉え、北朝鮮軍が遺体を燃やしたものと判断したにもかかわらず、北朝鮮が「われわれは浮遊物を燃やしただけ」と言ったことを根拠に「さらなる調査が必要」と述べるにとどめている。
海洋警察が秋夕連休(9月30日-10月4日)を控えた29日、中間捜査結果を発表し「職員が越北(北朝鮮側に越境)した状況が認められる。この職員は賭博の借金が2億6000万ウォン(約2400万円)あった」と説明した点も釈然としないとの指摘が出ている。職員の兄は「わが政府は弟を救助する機会を2度も逃した。弟が越北したという結論も偽りだ」と話している。
朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/09/29/2020092980262.html
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