【萬物相】「司法介入」100回目の公判

 第2次世界大戦の戦勝国がドイツ・ニュルンベルクの法務省庁舎に裁判所を設け、戦犯22人を法廷に立たせた。有名なニュルンベルク裁判だ。事件の歴史的重みがあるだけに裁判の規模も大きかった。1945年11月から10カ月余りの間に403回の公判が行われ、重要な証拠だけで42冊に及んだ。ユダヤ人虐殺の責任を扱った第2次裁判まで3年以上続いた。世紀の裁判とも言えるものだ。

  ユーゴの内戦問題も1993年に旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷が設置されて以降、裁判が続いた。9年余りの裁判で終身刑を言い渡された元セルビア人勢力指導者、カラジッチ氏の事件は一審の証人だけで586人、法廷に提出された証拠は1万1500件を超えた。韓国から派遣された権五坤(クォン・オゴン)裁判長が判決文の要旨を読み上げるのに1時間半かかった。別の指導者、ミロシェビッチ元ユーゴスラビア大統領は裁判途中に獄死した。

  韓国版世紀の裁判と言われる「司法介入」事件は100回目の公判が開かれた。昨年2月から週2回、深夜までマラソン裁判を開いたが、尋問を終えた証人はまだ54人にすぎない。当初計画した200人余りの証人を減らしたとしても、いつ裁判が終わるのかは予想できないという。刑事裁判を受けることは裸でいばらの上に投げ捨てられることに例えられる。被告は肺がん手術、失明の危機まで経験した。被告が裁判中に体力の限界を訴え、裁判長が「申し訳ない」と謝罪する場面もあった。被疑事実47件、訴状300ページ、事件記録は17万5000ページ(875キログラム)に達する検察の手当たり次第の起訴が生んだ結果だ。裁判ではなく拷問だ。 ■「世界で最も住みやすい国」2020年版発表、韓国17位、日本は?

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/10/30/2020103080034.html

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