李明博元大統領の懲役17年確定、11月2日に再収監

 韓国大法院は29日、横領、収賄の罪で起訴された李明博(イ・ミョンバク)元大統領に懲役17年の判決を言い渡し、刑が確定した。李元大統領は身辺を整理する時間を経て、11月2日にソウル東部拘置所に再収監される予定だ。大法院は李元大統領が自動車部品メーカー、ダスの資金252億ウォン(約23億円)を横領し、2008年にダスが米国で起こした訴訟費用をサムスンに肩代わりさせるなど94億ウォンの賄賂を受け取ったと認定した。李元大統領には罰金130億ウォン、追徴金57億8000万ウォン余りの支払いも命じられた。 ■自国で報道されたニュースを信頼できますか? 韓国は最下位、日本は…  現在朴槿恵(パク・クンヘ)前大統領も現在国政介入事件で裁判を受け、収監されており、2人の前職大統領が同時に収監される状況となった。権威主義時代が民主化時代に移行する当時、軍人出身の全斗煥(チョン・ドゥファン)、盧泰愚(ノ・テウ)両元大統領が同時に収監されて以来だ。

  拘束執行停止状態で自宅で過ごしてきた李元大統領は同日、「法治が崩壊した。国の未来が懸念される」とコメントした。李元大統領は「自分が裁判に臨んだのは司法府が自由民主主義の最後のとりでだという期待があったからだ。しかし、大法院は公正でも正義らしくもなかった」と続けた。

  2年半にわたり続いた李元大統領の裁判の争点は「ダスの実質的所有者」を判断することだった。検察はダスの実質的所有者が李元大統領である前提の下で、ダスの秘密資金の持ち主も李元大統領であり、サムスンが2008年にダスの米国での訴訟費用を代納したのも李元大統領への賄賂だと主張した。李元大統領は「ダスは長兄の李相殷(イ・サンウン)会長と姻戚のキム・ジェジョン氏が設立した会社だ」と反論した。一、二審はダスの資金の流れと社員の証言などを総合し、実質的所有者が李元大統領だと結論づけ、大法院もその判断に誤りはないとして、刑を確定させた。

  大法院は同日、今年2月に二審が下した保釈取り消し決定に対する李元大統領の再上告も棄却した。二審は大法院の決定が出るまで、李元大統領の拘束執行を停止し釈放していたが、今回の懲役17年確定で保釈問題で争う意味がなくなった。拘束と釈放を繰り返した李元大統領が収監されるのは3回目となる。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/10/30/2020103080016.html

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