【萬物相】金正恩委員長「海がコロナで汚染される」

 2018年4月、板門店の「平和の家」にて。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長到着のおよそ20分前、北朝鮮の警護員らが入ってきて噴霧器で消毒薬をまき、白い布でイスを隅々まで拭いた。背もたれ、ひじ掛けは基本で、イスの足も擦った。韓国側が準備したサインペンまで消毒した。ところが金正恩委員長は、金与正(キム・ヨジョン)が別に準備した万年筆で芳名録に書き込んだ。同年6月にシンガポールで開かれた米朝首脳会談のときも同様だった。金正恩委員長が使う万年筆やイスなどには徹底した事前防疫がなされた。毒殺やウイルス感染に対する金正恩委員長の恐怖があったからだ。

  北朝鮮の恵山と中国の長白を隔てる鴨緑江上流部の川幅はおよそ10メートルほどにすぎない。白頭山の近くなので、周囲の森も鬱蒼としている。脱北や密輸の代表的なルートだ。北朝鮮は2003年にSARS(重症急性呼吸器症候群)、14年にエボラ出血熱が流行した際、中国との公式な貿易は断ったものの、恵山を中心とする密貿易は完全に遮断はできなかったという。市場で食べていくため、夜にこっそり川を渡る住民まで全て取り締まるのは難しかったからだ。ところが最近、恵山など国境の都市が封鎖されたと国家情報院(韓国の情報機関。国情院)が明かした。食料品の価格が4倍に暴騰したのを見ると、「国境から1-2キロの地点に配置された北朝鮮の特殊戦部隊が『(密輸業者を)射殺せよ』という命令を受けた」という在韓米軍司令官の発言は事実なのだろう。 ■コロナ禍の世界で安全な国3位に韓国、1位は?

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/11/28/2020112880008.html

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