習近平主席の訪韓時期問われた王毅外相、記者のマスク指し「新型コロナ収まらなければ」

　中国の王毅国務委員（外交担当）兼外相は26日、韓中外相会談を皮切りに、来韓初日の日程を開始した。ところが、最初の日程から20分以上遅刻しながらも公に謝罪しなかった。韓国政府が期待していた習近平国家主席の訪韓については「韓国国内の新型コロナ抑止」を前提に掲げた。一方、米中対立懸案については韓国政府に「適切な処理」を要求した。外交関係者の間では、王毅外相のこのような行動について、「外交上礼を欠くものであり、ごう慢と見られかねない」と指摘する声が上がった。

  韓中両国は、同日午前に行われた外相会談で、▲防疫迅速通路改善と適用範囲拡大　▲外交・安保（2＋2）対話稼働、など10の議題に合意したと発表した。韓国政府が力を入れてきた習近平主席の年内訪韓や北朝鮮非核化に関する内容は含まれていなかった。限韓令（韓流禁止令）解除も進展がないことが分かった。王毅外相は会談後、記者らに会った際、マスクを指して「新型コロナウイルスは統制されなければならない。条件がそろえば（習近平主席の）訪問が実現するだろう」と言った。韓国国内の一日新規感染者数が26日に500人以上に達した中、習近平主席の年内訪韓に実質的に一線を画したものだ。

  中国外務省によると、王毅外相は米中対立懸案に対する自国の見解を説明し、「敏感な問題を適切な方法で処理しよう」と言ったという。米中対立が長期化するとの見通しが出ている中、韓国には少なくとも中立の立場でいるよう要求したものと解釈される。これに対する康京和長官の回答は、中国側の発表資料にはなかった。康京和長官はただし、中国が米国の規制に対抗して自国の情報技術（IT）企業に対し提示した「デジタル安保イニシアチブ」については、「積極的に研究する」と答えたという。 ■コロナ禍の世界で安全な国3位に韓国、中国は？

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/11/27/2020112780019.html