韓国疫学会「迅速抗原検査、偽陰性の可能性を排除できない」

 隠れた新型コロナウイルス感染者を見つけるため、防疫当局が首都圏臨時選別診療所(検査所)で実施している迅速抗原検査について、「新型コロナ患者を陰性と間違って判定する可能性を排除することはできない」と専門家団体が警告した。

  国内の感染症専門予防医学者らからなる韓国疫学会は27日に声明を出し、「迅速抗原検査は低いウイルス濃度を持つ感染者が偽陰性となる可能性が高く、感染者を選別したり、診断目的のために利用したりするのは難しい」と明らかにした。迅速抗原検査とは、鼻やのどの奥から採取した検体に新型コロナウイルスがあるかどうかを20分で診断できる方法だ。だが、代表的な検査方式である鼻咽頭(いんとう)塗抹(ぬぐい液)診断検査(=PCR検査)のように遺伝子増幅(PCR)を通じて少ないウイルス量を検出することができないという欠点がある。一方、鼻咽頭塗抹検査は長くて24時間かかる。

  しかし、防疫当局は新型コロナ流行第3波に対して14日から迅速抗原検査を導入した。これに先立ち、与党・共に民主党の李洛淵(イ・ナギョン)代表は同日、「誰でも簡単に、迅速診断キットで1次自己検査をし、その結果に応じて追加精密検査を受けさせる案を話し合う時期になった」と述べている。迅速抗原検査は26日までに9931件行われ、33件の陽性反応があり、このうち16人が最終的に感染者であると判定された。迅速抗原検査で陰性だった9898件のうち、一部は実際には感染していてもウイルス量が少なくて陰性とされた可能性が排除できない、というのが韓国疫学会の指摘だ。韓国疫学会は「陰性判定を受けた大多数について、実際に陰性かどうか確認されていないため、これらのうち一部は偽陰性である可能性がある」「迅速抗原検査は(医療機関応急室・療養施設など) PCR検査に時間をかけられない緊急の状況や特殊な環境で限定的に使用するべきで、必ずPCR検査を一緒にしなければならない」と強調した。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/12/28/2020122880001.html

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