サムスントップに懲役9年求刑 年明けの判決次第では打撃も 

【ソウル聯合ニュース】韓国前大統領の朴槿恵(パク・クネ)被告らへの贈賄罪などに問われたサムスングループ経営トップのサムスン電子副会長、李在鎔(イ・ジェヨン)被告の差し戻し審の論告求刑公判が30日、ソウル高裁であり、特別検察官は懲役9年を求刑した。一審、二審よりも軽い求刑であることから、サムスン側は判決も軽くなることに期待を寄せながらも、李被告が再び収監される可能性も排除できず、来月18日の判決公判まで緊張状態が続きそうだ。  李被告は朴被告と長年の知人に対し、グループ経営権の継承などを支援する見返りとして賄賂を渡した罪などで2017年2月に逮捕、起訴された。  一審は李被告の罪の一部を有罪と認め、懲役5年を言い渡した。二審は一部の罪を無罪とし、懲役2年6カ月、執行猶予4年を言い渡し、李被告は釈放された。大法院(最高裁)は昨年8月、二審で無罪としたものの一部は有罪とし、審理をソウル高裁に差し戻した。  差し戻し審は昨年10月に初公判が開かれ、サムスンの「順法監視制度」を量刑に反映する方針を示した。事件を捜査した特別検察官はこの方針に反発し、裁判官の交代を要求。今年9月に大法院が棄却し、10月に差し戻し審が再開された。  サムスン側は、執行猶予判決が出ることを期待しながらも、李被告が実刑判決を言い渡され再び収監される可能性もあるため、17年に起きた「トップ不在」事態が再現されるのではないかと不安を募らせている。  今年10月に李健熙(イ・ゴンヒ)会長が死去したことで、李被告は名実ともにトップとして手綱を取り、新たなサムスンに向けグループを率いている。  サムスン側は、李被告が完全に「一人立ち」して経営能力を発揮しなければならない重要な時期に再び収監されれば、グローバル市場におけるサムスンの競争力や成長エンジンの確保に悪影響をもたらす可能性があると懸念する。  サムスンは検察の求刑に対するコメントを発表しなかった。李被告は最終陳述で、数年にわたり裁判を受けた所感や今後の計画など、「ニューサムスン」に向けた意思を強調した。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/12/30/2020123080185.html

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