涙ぐむ李在鎔「新しいサムスン率いて父に孝行したい」

 「きょう自分は懺悔(ざんげ)する気持ちでここに立ちました。新しいサムスンを率い、尊敬する父に孝行したいです」

  李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長が30日、ソウル高裁で開かれた国政介入事件の差し戻し審の論告求刑公判で一時泣きながら、最終陳述を行った。李副会長は発言の途中、父親の故李健熙(イ・ゴンヒ)会長に触れた部分で一息休み、せきをしながら、10秒以上言葉にならなかった。

  朴英洙(パク・ヨンス)特別検事チームは李副会長が経営権継承のため、朴槿恵(パク・クンヘ)前大統領と崔順実(チェ・スンシル)氏に賄賂を贈ったとして起訴した。2017年1月、一審は李副会長が朴前大統領に「黙示的な請託」を行ったと判断し、懲役5年の実刑を言い渡した。18年の二審は「サムスンの経営権継承作業という懸案は存在せず、黙示的請託もなかった」とし、刑を懲役2年6月に減刑した。大法院は昨年、李副会長による賄賂の認定額を上乗せし、審理をソウル高裁に差し戻した。

  特別検事は今回、李副会長に懲役9年を求刑した。また、崔志成(チェ・ジソン)元未来戦略室長、張忠基(チャン・チュンギ)元未来戦略室次長、朴商鎮(パク・サンジン)元サムスン電子社長にそれぞれ懲役7年、黄晟洙(ファン・ソンス)元サムスン電子専務には懲役5年を求刑した。特別検事は「韓国企業はサムスンとサムスン以外に分かれると言われるほど(サムスンが)圧倒的な力を持っている。今回の犯行は李副会長が職務と関連する利益を得るため、積極的に賄賂を供与したものだ」と主張した。

  しかし、李副会長の弁護士は「大統領の積極的な(賄賂)要求に対し、(サムスン側が)受け身の支援を行ったもので、その過程で大統領に違法な請託を行ったことはない」と主張。また、「いかなる優遇も受けていない」とした。17年に起訴された後、3年10カ月にわたって続いている裁判の判決公判は年明け1月18日に開かれる。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/12/31/2020123180007.html

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