国民の動線は追跡しているのに…拘置所問題は隠す韓国政府

 「ソウル東部拘置所の新型コロナウイルス感染状況が深刻であるのにもかかわらず、法務部は関連情報の公開を遅らせたり、隠ぺいしたりして状況を悪化させた」という批判が相次いでいる。 ■「新型コロナ対応、政府はよくやっている」デンマーク1位、韓国6位…日本は?  ソウル東部拘置所で発生した新型コロナウイルス感染症の感染者は29日と30日(法務部発表基準)の二日間で44人追加され、合計813人(収容者771人・職員21人・職員家族ら21人)に増えた。全収容者2400人の30%を超える数字だ。

  このような「防疫惨事」は内部状況を透明に公開しない「真っ暗防疫」のためだという指摘が出ている。ソウル東部拘置所の集団感染は、先月27日に陽性判定を受けた矯導官から始まったが、法務部は今月15日にマスコミ報道が出るまで19日間、感染者発生の事実を外部に伝えなかった。法務部は初の感染者発生から3週間後の18日になってようやく第1次全数検査を実施した。今月27日にはソウル東部拘置所収容者の中から初めて新型コロナ感染症による死亡者が出たが、法務部は2日後の29日に報道が出ると一歩遅れて関連事実を明らかにした。

  高麗大学医学部予防医学科のチェ・ジェウク教授は「法務部の閉鎖的な行政処理に加え、防疫当局も主導的に対策を立てられず、結局防疫に失敗したもの」と言った。医療界では「政府は、国民を対象に『QRコード』など情報技術(IT)まで活用して動線を把握し、これを隠せば処罰もするのに、国家施設の感染症・対応状況については隠そうときゅうきゅうとしている」との批判も出ている。

  ソウル東部拘置所とは別に、光州刑務所でも先月9日、職員が初めて陽性となったのを皮切りに、累計感染者が32人に達することが分かった。刑務所で発生した集団感染が拡大する可能性もあるということだ。法務部はこの日、ソウル東部拘置所に残っている職員および収容者約1830人に対して第4次全数検査を実施し、その結果に基づいて多数の感染者が追加で増える可能性もある。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/12/31/2020123180042.html

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