演習したら北が挑発、しなければ「統制権は白紙」…文在寅政権が自ら招いたジレンマ

 青瓦台(韓国大統領府)と与党側は、兵力や装備を大規模動員する韓米合同演習を再開した場合、北朝鮮が直ちに挑発する可能性を強く懸念していることが28日までに分かった。文在寅(ムン・ジェイン)大統領が今月18日の新年記者会見で、3月の合同演習について「必要ならば北朝鮮と協議できる」と語ったり、統一部(省に相当)の李仁栄(イ・インヨン)長官が「深刻な軍事的緊張へと向かわないように賢く、柔軟に解決策を探ることを期待する」と語ったりしているのは、こうした懸念の延長線上にあるのだ。 ■「世界の軍事力ランキング」韓国6位、北朝鮮25位、日本は?  韓国政府の関係者は「合同演習を巡りジレンマに陥っている状況」だと語った。北朝鮮の演習中止要求を受け入れたら戦時作戦統制権(統制権)韓国軍移管の第2段階検証評価(FOC)が白紙になることは避けられない。その場合、文在寅大統領の選挙公約だった「任期中(2022年5月まで)の統制権韓国軍移管」は実現できない。予備役将官のA氏は「演習をやるには北朝鮮の顔色をうかがい、やらないと公約を履行できない状況」だとし「北朝鮮が望んでいるとしてどさっと演習中止を決定したことが足を引っ張っている」と語った。

  韓国国防安保フォーラムのシン・ジョンウ事務局長は「1970-80年代に北朝鮮と交渉したときも、韓国側の演習は正常に行っていた」とし「北朝鮮に対して過度に低姿勢で引きずられるので、きちんとした演習もできず、コンピューターに鼻先を突っ込んだ『シミュレーション軍隊』になっているのではないか」と語った。

  チョン・インボム元特戦司令官は「韓国側が既に最大限譲歩した末に実施している防御的な演習すら、北朝鮮が文句を付けるといって縮小・中止するのなら、そのうち『軍隊解体』要求にも応じるのか」と語った。イム・ホヨン元韓米連合司令部副司令官は「軍の強力な力を基盤として外交をするのが基本なのに、なぜ統一部などが軍事力の源泉である演習にまで干渉しようとするのか理解できない」と語った。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/01/29/2021012980017.html

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