進歩・人権を訴える人たちの二面性

 正義党の金鍾哲(キム・ジョンチョル)代表(51)が25日、同党所属の張恵英(チャン・ヘヨン)議員にセクハラを行った責任を取って党代表を辞任した。文在寅(ムン・ジェイン)政権発足後で見ると、与党・共に民主党所属だった安熙正(アン・ヒジョン)元忠清南道知事、呉巨敦(オ・ゴドン)元釜山市長、朴元淳(パク・ウォンスン)元ソウル市長が性を巡る事件を起こしたのに続き、今回再び進歩陣営で有力政治家が同じ問題を起こしたのだ。

  正義党のジェンダー人権本部で本部長を務めるペ・ボクチュ同党副代表はこの日、国会で会見を開き「今月15日に金代表によるセクハラ事件が発生した。被害者は張恵英議員」と明らかにした。ペ副代表は「金代表はソウル汝矣島で張議員と二人で夕食を取り、外に出てから道端でセクハラ事件を起こした」と説明した。金代表もこの日、文書で自らが事件を起こした事実を認めた。正義党は金代表の辞任表明とは別に、金代表を代表から外すと同時に、除名を含む懲戒の手続きを進めることにした。

  金代表は学生時代には運動圏(左派の市民学生運動勢力)で活動し、昨年10月に正義党の代表に就任した。党代表選挙の際には「民主党第2中隊からの脱皮」を掲げるなど、「新たな正義党」の路線を訴えた。それだけに進歩陣営は金代表のセクハラ事件に衝撃を受けているようだ。とりわけ人権と性の平等を強調してきた進歩陣営で有力政治家の性暴力事件が相次いだことで「進歩陣営内部の権威主義文化と陣営論理に起因するネロナムブル(自分がやればロマンス、他人がやれば不倫)が原因」との指摘も出ている。

  実際に安熙正元知事と呉巨敦・朴元淳元市長による性的暴行事件は被害者がいずれも秘書など部下職員だった。権力関係において優越な地位にあった立場の人間が性暴力事件を起こしたのだ。金代表も今回の被害者は現役の国会議員ではあったが、正義党内での政治的な立場は金代表の方が優位にあった。正義党のある関係者は「民主労働党の時代から、進歩陣営では『党優先主義』の伝統が強かった。これに硬直かつ独断的な運動圏文化が加わり、現役議員でさえ党代表からセクハラを受けるような雰囲気が造成されたのかもしれない」とコメントした。 ■2020年世界幸福度ランキングで韓国61位に低下…最も幸せな国は?

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/01/26/2021012680011.html

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