韓国で2000万人が接種予定のノババックス、原材料不足で非常事態

 米国の製薬メーカー、ノババックスがコロナ・ワクチンの製造に必要な原材料不足の影響で、欧州連合(EU)とのワクチン供給契約締結を先送りしていることがわかった。ロイター通信が25日(現地時間)に報じた。EUはノババックスのワクチン1億回分について今年の初めから供給を受け、さらに1億回分を追加で購入する権利を持つという内容の契約を締結する方針だったが、ノババックス側が「原材料不足で問題が生じている」として交渉の延期を通知してきたようだ。影響で韓国国内でもワクチン供給に支障が出ないか懸念の声が出始めている。韓国で接種されるノババックスのワクチンはSKバイオサイエンスの安東工場で製造される予定だが、原材料不足は特定の国に限った問題ではないからだ。

  韓国における今年下半期のワクチン接種計画で、ノババックスは非常に重要視されてきた。韓国政府が確保している7900万人分のワクチンのうち、ノババックスは2000万人分を占めているからだ。アストラゼネカ製のワクチンもSKバイオサイエンスが委託を受け製造しているが、ノババックスのワクチンは技術移転契約まで締結しているため、韓国が独自で製造量を決め韓国国内に供給することが可能だ。インドや欧州が自国で製造したアストラゼネカ製ワクチンの輸出を規制し、またファイザーによる全世界向けのワクチン供給も契約より遅れている影響で、ノババックスの重要性がそれだけ高まっているが、これも「原材料不足」という想定外の事態に直面しているのだ。

  ヤンセンのワクチンを製造するジョンソン・エンド・ジョンソンも米国政府によるワクチン確保計画を受け、韓国政府に対し「第二四半期には当初の計画よりも少ない50万人分未満を送る」とすでに通知している。全世界で広がる「ワクチン自国中心主義」によって韓国国内におけるワクチン供給も徐々に不確実な状況になりつつある。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/03/27/2021032780008.html

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