男を泣かせて去った「ラーメン王」辛春浩

 韓国即席麺大手、農心を56年間にわたり率い、韓国トップ、世界5位の即席麺メーカーを築いた辛春浩(シン・チュンホ)同社会長が27日死去した。世界の人々が楽しむ「辛ラーメン」「チャパゲティ」などを誕生させ、「ラーメン王」と呼ばれた人物だ。

  1930年12月、蔚山で生まれた辛春浩会長は、ロッテグループの創業者である故・辛格浩(シン・ギョクホ)同社名誉会長(日本名・重光武雄)の弟に当たる。1965年に即席麺メーカーのロッテ工業を設立して独立した。即席麺事業に反対していた兄の辛格浩名誉会長が「ロッテ」というブランドの使用を認めなかったため、78年に社名を「農心」に改めた。

  資本金500万ウォン(約48万6000円)で設立された農心は、年商2兆ウォンを超える企業へと成長した。85年に韓国即席麺市場でトップに躍進した後、その座を譲ったことはない。辛ラーメンは現在、世界100以上の国々に輸出されている。昨年には米ニューヨーク・タイムズが「辛ラーメンブラック」を世界最高の即席麺に選んだ。

  辛春浩会長は商品名と広告コピーを自ら考案したことで知られる。農心を代表する「辛ラーメン」「安城湯麺」「チャパゲティ」「ノグリ」「セウカン」などがその作品だ。86年には「辛ラーメン」という商品名があまりに型破りだという反応があった際には、「自分の姓にちなんだわけではなく、辛いから簡潔に『辛』という字を使おうということだ」と役員らを説得した。辛春浩会長が考えた「男を泣かせる辛ラーメン」「ノグリ(韓国語でタヌキ)一匹追いかけていって」といった広告コピーは今でも業界で話題になる。辛春浩会長は自分を「ラーメン屋」「スナック屋」と呼ぶほどの農心が作った商品に愛着が強かった。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/03/29/2021032980002.html

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