ワクチン供給不安定 接種・集団免疫への影響懸念
【ソウル聯合ニュース】世界的な争奪戦により新型コロナウイルスのワクチン供給が不安定になっており、韓国でも接種計画に支障を来す恐れがある。政府は4月から75歳以上の高齢者をはじめ、一般を対象にした接種を本格化し、6月末までに1200万人への接種を終えたい考えだった。だが今後の供給状況次第では接種スケジュールがずれ込み、政府が目標に掲げる11月までの集団免疫獲得に至らないとの見方も出ている。 ◇COVAXからの供給に遅れ、数量も縮小 韓国政府の各官庁で構成する「新型コロナウイルス予防接種対応推進団」は30日、ワクチンの公平な分配を目指す国際的な枠組み「COVAX(コバックス)」を通じて確保した英アストラゼネカのワクチンの韓国到着が4月中旬以降にずれ込む見通しだと伝えた。当初は3月31日にオランダを出発する予定だったが、インドでの生産分の供給が遅れていることが影響した。接種対応推進団はあらためてCOVAXと具体的な日程を協議中という。日程だけでなく、供給量も予定していた69万回分(34万5000人分)から43万2000回分(21万6000人分)に縮小された。 COVAXからはさらにアストラゼネカ製ワクチン141万1000回分(70万5000人分)が供給される。これは4月22日から韓国向け輸送に入る予定だったが、その前の供給日程の影響で繰り下げとなる可能性が高い。 ◇製薬会社からの供給も詳細まだ 政府が別途に製薬各社と契約したワクチンの調達日程も確定していない。現時点ではアストラゼネカ製の700万回分が5~6月に順次導入され、米ファイザー製は6月までに予定する600万回分のうち100万回分が4月、175万回分が5月に、それぞれ供給される見通しだ。 また、米ノババックスと米モデルナ、米ヤンセンファーマからもそれぞれ4月以降にワクチンを導入する予定だが、この時期になっても初回の供給時期と数量はまだ決まっていない。 政府は全力を挙げてワクチン確保に動く姿勢ながら、妙案がないのも事実だ。 ◇各国がワクチン確保急ぐ 世界的なワクチン争奪戦が徐々に激しくなっている。海外メディアによると、世界最大規模のワクチン生産能力を持つインドが国内接種分の確保を優先するため、一時的に輸出を停止した。この状況は少なくとも来月末まで続くという予想もある。 また、欧州連合(EU)は1月末から、域内で製造したワクチンの輸出に対し許可を得るよう義務付けた。
朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/03/30/2021033080050.html
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