韓国の経済成長率、1?3月は1.6%のサプライズ成長

 韓国の今年1-3月(第1四半期)の経済成長率が1.6%を記録した。昨年10-12月(1.2%)より改善し、1.0%程度にとどまるとの市場予測を大きく上回った。韓国銀行は「1-3月の成長率が予想を上回り、韓国経済がコロナ以前の水準を回復した」と評価した。1-3月の成長率が前四半期比で予想を上回り、韓国の今年の成長率予測も上方修正される可能性が高まった。

  文在寅(ムン・ジェイン)大統領は同日の国務会議(閣議)で「韓国経済がコロナの暗く長いトンネルを抜け、経済成長の正常軌道に乗った。主要国で最も先行して回復している」と述べた。洪楠基(ホン・ナムギ)経済副首相は記者懇談会で、「『ビッグサプライズ』と表現したい」と述べた。しかし、1-3月の経済成長の相当部分は政府財政を投じた税金主導の成長であり、「コロナのトンネル」を抜ける重要手段であるワクチン接種率が依然低い状況で、大統領の経済評価はあまりに楽観的だとする指摘がある。明知大経済学部のウ・ソクチン教授は「成長率の半分程度を政府と民間の消費が占めるが、民間消費は9兆5000億ウォン(約9280億円)規模の第3次災難支援金の効果が反映されたものだ」と述べた。

  通年の経済成長率予測値を見ると、韓国の「最も先行した回復」は断言が難しい状況だ。米国の今年の成長見通しは6.4%、中国は8.4%に達する。ただ、1-3月の成長率が予想を上回り、韓国の成長見通しも上方修正される可能性が高まった。李柱烈(イ・ジュヨル)韓銀総裁も最近、「今年は3%台半ばの成長が可能ではないか」と発言している。そうした理由から、文大統領は同日、「韓国はコロナによる世界的な経済危機の中で国内総生産(GDP)規模で世界10位の大国になり、急速な経済回復を率いる世界の先頭グループに入った」と自信を見せた。しかし、1-3月に達成した成長率を分析すると、そう述べるのは尚早とみられる要素が少なくない。 ■成長をけん引する民間消費、災難支援金効果  1-3月の経済成長率をけん引したのは、政府と民間の消費だった。経済成長率(1.6%)の半分の0.8ポイントを政府・民間消費が占めた。民間消費の寄与度は0.5ポイントで、政府消費を上回ったが、これも政府が1月に支給した第3次災難支援金の効果を反映した可能性が高い。韓銀関係者は「災難支援金は政府消費に含まれず、民間消費に計上される。1月に支給した9兆5000億ウォン規模の災難支援金のうち、大部分は1-3月の民間消費増加につながったはずだ」と述べた。経済成長をけん引する動力の一つである民間消費が巨額の財政投入による「税金主導成長」だったことを意味する。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/04/28/2021042880006.html

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