国宝級文化財や海外巨匠の絵画 故サムスン会長のコレクション寄贈へ
【ソウル聯合ニュース】昨年10月に死去した韓国・サムスン電子の李健熙(イ・ゴンヒ)会長の遺族が28日、「李健熙コレクション」と呼ばれる2万3000点余りの美術品を博物館や美術館に寄贈することを発表した。 寄贈されるのは、李健熙氏が生前に収集した古美術品、西洋画、著名な韓国人画家の近代美術作品など。中でも、国宝や宝物に指定されている文化財を含む約2万1600点の古美術品が国立中央博物館に移される。李健熙氏は父でサムスングループ創業者の李秉チョル(イ・ビョンチョル)氏の跡を継いで古美術品の収集を続け、個人として韓国で国宝級の文化財を最も多く所有していた。 ◇朝鮮王朝時代の「仁王霽色図」など国宝・宝物多数 国立中央博物館に寄贈される古美術品には、朝鮮王朝時代の画家、鄭ソン(チョン・ソン)の「仁王霽色図」(国宝第216号)、同じく朝鮮王朝時代の画家の金弘道(キム・ホンド)による「秋声賦図」(宝物第1393号)、14世紀の高麗時代の仏画「千手観音菩薩図」(宝物第2015号)など、国宝14件、宝物46件が含まれる。 「仁王霽色図」は1751年に描かれた水墨画で、縦約79センチ、横約138センチで鄭ソンが残した約400点の絵画のうち最も大きい部類に入る。朝鮮絵画史の傑作とされており、作品価格は300億~1000億ウォン(約29億~98億円)と鑑定されている。 ◇金煥基やモネの傑作が国立美術館などに 韓国の著名画家の金煥基(キム・ファンギ)、朴寿根(パク・スグン)、李仲燮(イ・ジュンソプ)や海外の巨匠による近代美術作品約1600点は美術館に寄贈される。 これら韓国人画家の作品の多くは国立現代美術館に贈られ、一部は光州、全羅南道、大邱など画家ゆかりの地にある美術館や李仲燮美術館、朴寿根美術館など画家の名を冠した美術館に移される。 国立現代美術館にはモネ、ミロ、ダリ、シャガール、ピカソ、ルノワール、ゴーギャン、ピサロらが描いた西洋美術の傑作も寄贈される。海外の有名美術館に比べて所蔵品が見劣りしていた国立現代美術館を一気に世界レベルの美術館に押し上げる作品ばかりだ。現在、同美術館にはピカソとモネの絵が1点もない。 ある美術館の館長は「李健熙コレクションのレベルと価値を考えると、寄贈される作品はどれも各美術館の代表作になるだろう。たとえ資金があっても市場に出回らず、入手困難な作品が多い」と話している。
朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/04/28/2021042880144.html
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