慰安婦団体前理事長の裁判 審理進まず=準備手続きに8カ月
【ソウル聯合ニュース】旧日本軍の慰安婦被害者支援団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)」の寄付金を流用した罪などで起訴された同団体前理事長で与党「共に民主党」国会議員の尹美香(ユン・ミヒャン)被告の公判が進展を見せずにいる。 31日にソウル西部地裁で開かれた5回目の公判準備手続きでは、捜査記録の閲覧・謄写(コピー)や、押収品の仮還付などを巡り、検察と被告側が攻防を繰り広げた。 検察側は、昨年9月に在宅起訴されてから8カ月以上、公判準備手続きだけを行っているが、ほとんどが公判とは別に進められるべき、捜査記録の閲覧・謄写に関連したものだと主張。弁護側は26日に提出した意見書でも再び、記録の閲覧・謄写を全面的に認めるよう要請しており、1回目の公判準備手続きに戻ろうとしているようにみえると指摘した。また刑事訴訟は閲覧・謄写と関係なく、証拠目録として提出した証拠に対する認否を行うのが通常だが、これを8カ月以上行わないのは疑問だとした。 これに対し弁護側は「裁判の進行をわざと遅延させようとする意図は全くない」とし、この日法廷で証拠に対する認否書を提出した。 これまで弁護側は検察が捜査記録などの閲覧・謄写を認めず、裁判進行に必要な資料を確保できないため、防御権行使に相当な不利益を受けていると主張してきた。 検察側は関連法に従い、公開しないこともでき、すでに必要な部分は閲覧・謄写を認めたと主張している。 裁判所は、次の公判準備期日に完全な証拠目録に対する証拠申請と証拠認否まですべて整理することを提案した。当初、裁判所はこの日に公判準備手続きを終える予定だったが、7月5日にもう1度行うことを決めた。 ソウル西部地検は昨年9月14日、尹被告を補助金管理に関する法律違反や詐欺、寄付金品法違反、業務上横領など8件の罪で在宅起訴した。 検察は、正義連の前身の「韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)」が運営する「戦争と女性人権博物館」が、法律で博物館の登録要件とされている学芸員を置いていないにもかかわらず学芸員が勤務しているように装って登録する方法で、尹被告がソウル市などから数億ウォン(数千万円)台の補助金を不正に受給したとみている。
朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/05/31/2021053180113.html
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