北朝鮮の長距離砲に対応「アイアンドーム」 韓国が独自開発へ 

【ソウル聯合ニュース】韓国防衛事業庁は28日、徐旭(ソ・ウク)国防部長官の主宰で防衛事業推進委員会を開き、北朝鮮による韓国の首都圏攻撃の中心戦力となる長距離砲に対応した韓国版対空防衛システム「アイアンドーム」の研究開発を独自に推進することを決めたと発表した。  この事業により、北朝鮮の長距離砲の脅威への対応能力強化とともに、国内の技術力確保や雇用創出などが期待される。事業期間は来年から2035年までだが、2年以上の短縮を見込んでいる。  総事業費2兆8900億ウォン(約2830億円)が投入されるこの事業は、長距離砲の脅威から国の重要施設と軍事保安施設を守るために実施される。  国防部は昨年8月に発表した「21~25年国防中期計画」で、首都圏を脅かす北朝鮮の長距離砲に対応するための迎撃システムを開発すると明らかにしていた。  韓国版対空防衛システムは、各地に誘導弾の発射台を設置し、ドーム型の防空網で覆って飛んでくる長距離砲の砲弾を迎撃するもので、イスラエルの「アイアンドーム」と同じ方式のシステムだ。  南北軍事境界線(MDL)に近い北朝鮮側地域には約1000門の長距離砲が配備されており、軍当局によるとこのうち射程距離が54キロの170ミリ自走砲6個大隊と射程距離60キロの240ミリ放射砲10個大隊330門がソウルと首都圏を射程圏内としている。  また、防衛事業推進委員会は「垂直離着陸型偵察用無人航空機」事業も韓国内で研究開発することを決めた。  山岳地が多く、滑走路が限られる朝鮮半島の地形で効率的な空中監視偵察が行えるよう、垂直離着陸能力を持つ無人航空機を確保する事業だ。  来年から33年まで、総事業費1兆2800億ウォンが投入される。  防衛事業庁は「この事業により、軍の構造改編により作戦地域が拡大される師団や旅団の戦時・平時の標的に対する監視偵察能力を強化し、国内ドローン産業の活性化にも寄与すると期待される」と説明した。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/06/28/2021062880182.html

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