「来年8月打ち上げ」 韓国の月軌道探査船にNASAのシャドーカム装着

 来年8月に打ち上げが予定されている韓国初の月軌道探査船「KPLO」に、米航空宇宙局(NASA)の精密カメラ「シャドーカム」が装着された。韓国科学技術情報通信部(省に相当)が30日、発表した。

  シャドーカムは月の「永久影地域」を撮影する特殊カメラだ。永久影とは、太陽光が全く当たらず氷が存在すると予想されている場所で、月の極域にある深いクレーターなどに分布している。光が当たらないため一般のカメラでは撮影が難しく、シャドーカムのような特殊装備が必要となる。

  韓国政府は、今年5月に米国主導の有人月面探査プロジェクト「アルテミス計画」への参加を決めたのに続き、今回シャドーカムを装着したことで、月探査における両国の協力が順調に進んでいることをあらためて確認したと説明した。

  月軌道探査船は来年8月、米国のスペースXロケットを利用して打ち上げられ、1年にわたり月軌道を回って月面を観察する。シャドーカムが把握する永久影と氷の位置の情報は、2024年以降に予定される米国の有人月面探査船の打ち上げ任務にも活用される。氷のあるエリアが、オアシスのように有人月面探査の拠点の役割をすることになるわけだ。

  科学技術部のクァン・ヒョンジュン巨大航空研究政策官は「探査事業は、韓米の相互互恵的協力を通じて深宇宙探査の核心技術を確保すると同時に、今後の月面着陸船開発など宇宙探査の始発点になると期待している」と述べた。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/08/30/2021083080180.html

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