国連特別報告者が北朝鮮に書簡「韓流処罰法で何人処刑したのか」 

 韓国文化の浸透を阻止するため北朝鮮で施行されている「反動思想文化排撃法」について、この法律によって何人が処刑されたか公表するよう求める書簡を国連の特別報告者らが北朝鮮に送付した。反動思想文化排撃法は昨年12月に北朝鮮が制定した法律で、違反が摘発されれば処刑も可能とされている。

  国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のホームページによると、国連のトマス・オヘア・キンタナ北朝鮮人権特別報告者、モリス・ティボルビンズ非司法的略式・任意処刑特別報告者、アイリーン・カーン意思・表現の自由特別報告者が今月23日(現地時間)、北朝鮮に上記の書簡を送ったことが公表されていた。

  報告者らは市民団体「転換期正義ワーキンググループ(TJWG)」などが提出した北朝鮮の内部資料に基づき、反動文化排撃法について「住民が韓国式の言葉を使用すること、韓国のスタイルで歌を歌うこと、韓国の書体で出版物を制作することを禁じる法律」とした上で「(韓国の)コンテンツを輸入あるいは流布した場合、処刑することを定めている」と説明した。報告官らはさらに「死刑は意図的な殺人といった『最も極悪な犯罪』を犯したケースにのみ適用できる」と指摘するなど、この法律の危険性についても指摘した。報告者らはこの法律によって何人が処刑されたか公表するよう北朝鮮に求めた。

  報告者らは昨年8月25日に北朝鮮で「北部国境緩衝地帯侵入時には直ちに銃殺」の指示が下されたことについても「極端」として懸念を表明し、これによって処刑された人の数を公表することも求めた。北朝鮮当局はコロナの感染対策を理由に国境を封鎖しており、許可無しに国境から1-2キロの緩衝地帯を行き来した場合には事前の警告無しに銃撃を加えるよう命令している。北朝鮮の内部事情に詳しい情報筋は「反動文化排撃法の制定後、韓国の映画やドラマの流布および視聴などの容疑で摘発され、処刑された住民は実際にいる」とした上で「国境近くでも銃撃による死亡事件が複数発生した」と伝えた。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/08/28/2021082880001.html

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