北朝鮮も来月「表現の自由抑圧法」作る

 北朝鮮が来月の最高人民会議で,北朝鮮の新世代の若者たちを指す「チャンマダン(市場)世代」の思想と表現の自由を取り締まる「青年教養保障法」を協議・決定すると発表した。金正恩(キム・ジョンウン)総書記が今年4月に「青年世代の服装と言動統制」を注文した状況で、これを法制化するというものだ。朝鮮労働党機関紙の労働新聞は26日、韓国の国会に相当する最高人民会議の第14期第5回会議を9月28日に開き、この法律を討議すると予告した。 ■世界報道自由度ランキング韓国42位、中国177位、日本は?  北朝鮮は1990年代中盤・後半の「苦難の行軍」時代に成長した、いわゆる「チャンマダン世代」を中心とした若者層が、体制守護よりも自分の生活に強い関心を持っていることを懸念している。このため、若者層を対象とした思想統制を行うための根拠となる法律を新たに作るということだ。北朝鮮は昨年12月に韓国の映像物を流布した者を死刑にし、視聴者も最大懲役15年の刑に処するという内容の「反動思想文化排撃法」を制定した。今年になってからも「反社会主義・非社会主義現象一掃」「新世代の軍幹部らの教育活動と統制強化」などに言及している。

  金正恩総書記は今年4月、党の「細胞秘書大会」閉会の辞で、「青年世代の思想精神状態で重大な変化が起こっている」「党細胞(朝鮮労働党の最末端組織)はこれらの服装や言動まで統制しなければならない」と述べた。さらに、それと合わせて「人間改造」を注文した。「新型コロナ封鎖」期間中、若者世代にまん延している「韓流」を完全に根絶するということだ。対北朝鮮制裁や新型コロナ封鎖(防疫)長期化で経済難に陥っている中、強力な統制で若者世代の動揺を防ぎ、体制の結束を固めようという意図があるものと解釈されている。

  これについては、「北朝鮮版MZ世代=チャンマダン世代」に対する金正恩総書記の恐怖感を表わしているという見方もある。高麗大学の南成旭(ナム・ソンウク)教授は「市場や韓流の影響で資本主義式の思考に慣れてしまった『チャンマダン世代』の自由な精神の表現を、悪法によって統制・抑圧するということだ」「韓国で言論の自由を抑圧する『言論仲裁法』を推進しようとしている状況に不思議と重なる。南北がそろって歴史に逆行しつつあるということだ」と語った。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/08/27/2021082780007.html

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