米軍合同参謀議長「中国の軍事力発展は驚くべきもの」「米国を追い越す可能性も」

 米軍のハイトン合同参謀次長は28日(現地時間)、中国の軍事力発展のペースについて「驚いている」「米国を逆転することもあり得る」として懸念を表明した。前日にミリー合同参謀議長がブルームバーグ通信とのインタビューで「中国による極超音速ミサイルの開発は(1957年の)スプートニク・ショックに非常に近い」と述べた翌日のことだ。スプートニク・ショックとは旧ソ連が世界ではじめて人工衛星の打ち上げに成功し、米国が衝撃を受けた事件のこと。米軍の合同参謀本部トップらが連日警告を行うほど中国の軍事力は急速に増強されているのだ。

  ハイトン次長は国防担当記者団らの取材に「中国における(軍事力増強の)動きは驚くほど早い」「彼ら(中国)のスピードとその道筋をみると、米国が何かをしなければ近くロシアや米国を追い抜くだろう」と警告した。ハイトン次長はさらに「私の後任が何をやる場合でも、(中国に対抗するため)国防総省での手続きを早めることに力を入れるよう助言したい」とも述べた。来月退任予定のハイトン次長の後任はまだ決まっていない。

  ハイトン次長は米国の防衛体制についても苦言を呈し、「わずかの進展はあるものの、国防総省は今も信じられないほど官僚主義的で動きが遅い」「その気になれば早くできるのに、米国の官僚主義は残忍なほどひどい」などと指摘した。ハイトン次長はさらに「米国は過去5年で極超音速ミサイルの実験を9回行ったが、中国はこれを数百回行った。一桁対数百回というのは良くない」とも訴えた。その上でハイトン次長は「これが根本的な方法の違いだ。米国は失敗が良くないことだと言うが、失敗は学びの過程だ」とも述べた。

  ハイトン次長は「北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は実験での失敗を通じて軍事力開発のスピードを上げている。これも大きな教訓だ」とも強調した。ハイトン次長は金正恩氏について「故・金正日(キム・ジョンイル)総書記とは違って科学者やエンジニアが失敗しても彼らを殺すことはせず、彼らに失敗から学ぶよう激励した」「そのようにして彼ら(北朝鮮)はやり遂げた。実験して失敗し、リスクを理解したので世界118位の経済力で大陸間弾道ミサイル(ICBM)を開発できた」と述べた。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/10/30/2021103080009.html

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