韓国政府の防疫指針に抗議した罪? 「10億ウォン赤字」カフェに家宅捜索 /仁川
韓国政府の「午後9時以降の営業を制限する」という新型コロナ防疫措置方針に反発して24時間営業を強行し、自治体に告発された仁川市内の大手カフェチェーン店に警察の家宅捜索が入った。一部の自営業者・市民団体は「警察が家宅捜索までするのは無理やりすぎる」と主張している。 【図】K防疫2年、韓国政府の相次ぐ失策 仁川警察庁広域捜査隊は29日、仁川市延寿区の松島国際都市と松島遊園地にあるカフェチェーン店「ザ・ノーベンバー・ラウンジ(The november lounge)」松島本店と直営店1店、京畿道金浦直営店1店の計3店に対して「感染症予防および管理に関する法律(感染症予防法)」違反だとして家宅捜索を行った。警察は家宅捜索でカフェの防犯カメラ録画データとカフェに出入りした人のリスト、クレジットカード使用内訳などを押収したという。
このカフェは政府が防疫措置を強化した後の今月18日から20日まで、営業制限時間である午後9時以降も営業した疑いが持たれている。全国に14店舗を持つ同カフェは当時、本店と松島直営店の出入り口に「政府の営業時間制限指針が出ても、本店は今後も24時間通常通り営業します」という内容の案内文を掲示していた。また、同カフェは案内文に「この1年間の累積赤字が10億ウォン(約9700万円)を超えるが、何の損失補償金も受け取れず、苦しいながらも営業している」とも書いていた。
しかし、該当地域の地方自治体である仁川市延寿区がカフェ経営会社代表を感染症予防法違反の疑いで警察に告発するなど強硬な対応に乗り出したことから、カフェ側は21日になって「防疫指針に従う」として午後9時に閉店するようになった。現行の感染症予防法では、感染症拡大防止のための緊急営業制限に違反し、営業した事業主はもちろん、利用客も最高300万ウォン(約290万円)の罰金刑に処せられる。
同カフェのチェ・ソクユル代表は同日、電話取材に「ほかの業務のため店に出勤していなかったので、家宅捜索が入ったことは従業員から聞いた」「30日に警察に出頭することになっていたが、突然家宅捜索が入ったので当惑している」と語った。同カフェ店員のAさんは「午後に出勤したら、警察が家宅捜索していて驚いた」と話した。
警察関係者は「該当のカフェは政府の営業制限措置に違反することを案内文に書いた上で営業するなど、故意に感染症予防法に違反した」「該当カフェのほかの地域の店舗も賛同しており、合わせて捜査をするために広域捜査隊が事件を担当した」「該当の時間帯に店を利用した客も処罰対象だ」と語った。警察は同日の家宅捜索で押収した資料を分析し次第、カフェ代表や従業員などを取り調べる方針だ。
これに対して、市民団体「仁川経済正義実践市民連合」のキム・ソンウォン事務総長は「今回の家宅捜索は政府の防疫対策失敗を自営業者とカフェ利用者に転嫁するものだ」「政府の公権力を無理やり動員するほどの事案なのか深刻に考え直さなければならない」と述べた。「全国自営業者非常対策委員会」のチョ・ジヒョン共同代表は「今の特殊な状況は理解するが、家宅捜索までするのは自営業者に犠牲を強いることになる。非常に失望している」と語った。松島地域のあるインターネット掲示板には「家宅捜索された人にとっては大きな脅威だ。この件がそれほどの事案なのか分からない」「(警察は)ほかの事件捜査はなおざりなのに、弱い庶民たちには刀を振りかざしている」などの書き込みが寄せられている。 コ・ソクテ記者、キム・ミンギ記者
朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/12/30/2021123080014.html
このカフェは政府が防疫措置を強化した後の今月18日から20日まで、営業制限時間である午後9時以降も営業した疑いが持たれている。全国に14店舗を持つ同カフェは当時、本店と松島直営店の出入り口に「政府の営業時間制限指針が出ても、本店は今後も24時間通常通り営業します」という内容の案内文を掲示していた。また、同カフェは案内文に「この1年間の累積赤字が10億ウォン(約9700万円)を超えるが、何の損失補償金も受け取れず、苦しいながらも営業している」とも書いていた。
しかし、該当地域の地方自治体である仁川市延寿区がカフェ経営会社代表を感染症予防法違反の疑いで警察に告発するなど強硬な対応に乗り出したことから、カフェ側は21日になって「防疫指針に従う」として午後9時に閉店するようになった。現行の感染症予防法では、感染症拡大防止のための緊急営業制限に違反し、営業した事業主はもちろん、利用客も最高300万ウォン(約290万円)の罰金刑に処せられる。
同カフェのチェ・ソクユル代表は同日、電話取材に「ほかの業務のため店に出勤していなかったので、家宅捜索が入ったことは従業員から聞いた」「30日に警察に出頭することになっていたが、突然家宅捜索が入ったので当惑している」と語った。同カフェ店員のAさんは「午後に出勤したら、警察が家宅捜索していて驚いた」と話した。
警察関係者は「該当のカフェは政府の営業制限措置に違反することを案内文に書いた上で営業するなど、故意に感染症予防法に違反した」「該当カフェのほかの地域の店舗も賛同しており、合わせて捜査をするために広域捜査隊が事件を担当した」「該当の時間帯に店を利用した客も処罰対象だ」と語った。警察は同日の家宅捜索で押収した資料を分析し次第、カフェ代表や従業員などを取り調べる方針だ。
これに対して、市民団体「仁川経済正義実践市民連合」のキム・ソンウォン事務総長は「今回の家宅捜索は政府の防疫対策失敗を自営業者とカフェ利用者に転嫁するものだ」「政府の公権力を無理やり動員するほどの事案なのか深刻に考え直さなければならない」と述べた。「全国自営業者非常対策委員会」のチョ・ジヒョン共同代表は「今の特殊な状況は理解するが、家宅捜索までするのは自営業者に犠牲を強いることになる。非常に失望している」と語った。松島地域のあるインターネット掲示板には「家宅捜索された人にとっては大きな脅威だ。この件がそれほどの事案なのか分からない」「(警察は)ほかの事件捜査はなおざりなのに、弱い庶民たちには刀を振りかざしている」などの書き込みが寄せられている。 コ・ソクテ記者、キム・ミンギ記者
朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/12/30/2021123080014.html
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