米国「リムパックに台湾を初招待」…中国「レッドラインを超えたら対応」
中国政府高官が来年の台湾情勢について中国メディアの取材に「より複雑で難しくなるだろう」との見通しを示した。米国メディアは来年夏に太平洋で実施される環太平洋合同演習に米国がはじめて台湾を招待する可能性があると報じた。中国の王毅外相は「米国が台湾独立を煽った場合は耐えがたい代償を払うようになる」と警告した。台湾問題をめぐる米中間の対立が来年には最高潮に達し、実際に衝突が起こる可能性も高まっている。 共産党機関紙・人民日報によると、中国国務院台湾事務弁公室の馬暁光報道官は29日の会見で、来年の台湾情勢について問う質問に「一層複雑で難しくなるだろう」とした上で「独立を掲げる台湾民進党の挑戦、外部勢力の干渉と我々(中国)との闘争がさらに熾烈で激しくなる可能性がある」と述べた。馬報道官はさらに「平和統一のためには最善を尽くすが、台湾独立の分裂勢力が挑発してレッドラインを超えた場合、決然とした措置を執らざるを得ない」とも警告した。
中国は先日、台湾と交流があった中米ニカラグアと国交を回復し、海外にある台湾の拠点を次々と切り崩している。台湾と国交のある国は2016年に蔡英文総統が就任した当時は21カ国あったが、今は13カ国に減っている。中国の王毅外相は30日、新華社通信と中国中央テレビ(CCTV)とのインタビューでニカラグアとの国交回復について「一つの中国という原則が国際社会の大きな意向であり、大勢であることを証明した」「台湾には大陸との統一以外に他の出口はない」と述べた。
王毅外相は米国について「米中国交回復当時の約束を破り、台湾独立勢力をあおって一つの中国という原則をわい曲し破壊しようとするなら、台湾を非常に危険な状況に追い込むのはもちろん、米国も耐えがたい代償を払うようになるだろう」と警告した。
中国共産党は今年11月の結党100年の際に採択した「歴史決議」において、習近平国家主席の政権の成果として「台湾独立勢力による分裂行為に反対し、外部勢力の干渉に反対する両岸(中国と台湾)関係で主導権を守った」と記載した。習主席は今年10月の辛亥革命110周年記念演説でも「台湾の独立分裂は祖国統一の最大の障害であり、民族復興において深刻な潜在リスクだ」「祖国統一の歴史的任務は必ず実現しなければならず、間違いなく実現できる」と訴えた。中国は今年に入って台湾に対する軍事的圧力を強めてきた。30日付けの台湾自由時報によると、中国人民解放軍は今年だけで台湾の防空識別圏を237日侵犯し、これに動員された中国の軍用機は延べ955機に達したという。
米国は台湾有事に備え軍事支援の方針を強化している。米国CNNは29日(現地時間)、来年の環太平洋合同演習(リムパック)に台湾を招待することを盛り込んだ国防権限法(NDAA)にバイデン大統領が27日に署名したと報じた。リムパックは米国中心の世界最大規模となる多国的海上合同訓練で、2年1回行われる。台湾はこれまで米国のインド・太平洋戦略に積極的に参加する意向を明確にしてきたが、実際に台湾を招待するとなれば中国が強く反発しそうだ。米太平洋軍統合情報センターで作戦担当ディレクターを務めたカール・シュスター氏はCNNの取材に「招待が行われた場合、台湾を米国の友人でありパートナーとして特定する形になる」「一種の政治的宣言だ」と分析した。
米国は台湾問題に日本やオーストラリアと共同で対処する構えだ。共同通信など日本の複数のメディアは「米国政府と日本政府は台湾有事を想定した新たな作戦計画の原案を策定した」と報じた。来月7日に遠隔で開催される米日の外相・国防相会談でも台湾問題が話し合われそうだ。日本の自民党で最大派閥を率いる安倍晋三元首相は先日のインタビューや講演などで「台湾有事は日本有事であり、米日同盟の有事でもある」と述べ、台湾有事の際に日本が介入することを示唆した。米軍から原子力潜水艦建造の支援を受けているオーストラリア政府も台湾有事には米国と共に行動する考えをすでに表明している。 北京=パク・スチャン特派員
朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/12/31/2021123180003.html
中国は先日、台湾と交流があった中米ニカラグアと国交を回復し、海外にある台湾の拠点を次々と切り崩している。台湾と国交のある国は2016年に蔡英文総統が就任した当時は21カ国あったが、今は13カ国に減っている。中国の王毅外相は30日、新華社通信と中国中央テレビ(CCTV)とのインタビューでニカラグアとの国交回復について「一つの中国という原則が国際社会の大きな意向であり、大勢であることを証明した」「台湾には大陸との統一以外に他の出口はない」と述べた。
王毅外相は米国について「米中国交回復当時の約束を破り、台湾独立勢力をあおって一つの中国という原則をわい曲し破壊しようとするなら、台湾を非常に危険な状況に追い込むのはもちろん、米国も耐えがたい代償を払うようになるだろう」と警告した。
中国共産党は今年11月の結党100年の際に採択した「歴史決議」において、習近平国家主席の政権の成果として「台湾独立勢力による分裂行為に反対し、外部勢力の干渉に反対する両岸(中国と台湾)関係で主導権を守った」と記載した。習主席は今年10月の辛亥革命110周年記念演説でも「台湾の独立分裂は祖国統一の最大の障害であり、民族復興において深刻な潜在リスクだ」「祖国統一の歴史的任務は必ず実現しなければならず、間違いなく実現できる」と訴えた。中国は今年に入って台湾に対する軍事的圧力を強めてきた。30日付けの台湾自由時報によると、中国人民解放軍は今年だけで台湾の防空識別圏を237日侵犯し、これに動員された中国の軍用機は延べ955機に達したという。
米国は台湾有事に備え軍事支援の方針を強化している。米国CNNは29日(現地時間)、来年の環太平洋合同演習(リムパック)に台湾を招待することを盛り込んだ国防権限法(NDAA)にバイデン大統領が27日に署名したと報じた。リムパックは米国中心の世界最大規模となる多国的海上合同訓練で、2年1回行われる。台湾はこれまで米国のインド・太平洋戦略に積極的に参加する意向を明確にしてきたが、実際に台湾を招待するとなれば中国が強く反発しそうだ。米太平洋軍統合情報センターで作戦担当ディレクターを務めたカール・シュスター氏はCNNの取材に「招待が行われた場合、台湾を米国の友人でありパートナーとして特定する形になる」「一種の政治的宣言だ」と分析した。
米国は台湾問題に日本やオーストラリアと共同で対処する構えだ。共同通信など日本の複数のメディアは「米国政府と日本政府は台湾有事を想定した新たな作戦計画の原案を策定した」と報じた。来月7日に遠隔で開催される米日の外相・国防相会談でも台湾問題が話し合われそうだ。日本の自民党で最大派閥を率いる安倍晋三元首相は先日のインタビューや講演などで「台湾有事は日本有事であり、米日同盟の有事でもある」と述べ、台湾有事の際に日本が介入することを示唆した。米軍から原子力潜水艦建造の支援を受けているオーストラリア政府も台湾有事には米国と共に行動する考えをすでに表明している。 北京=パク・スチャン特派員
朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/12/31/2021123180003.html
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