韓国 捜査機関の通信記録照会問題で波紋=野党議員や記者ら約200人
【ソウル聯合ニュース】韓国政府高官らの不正を捜査する組織「高位公職者犯罪捜査処(公捜処)」が野党の国会議員やその家族のほか、保守系最大野党「国民の力」の大統領選候補、尹錫悦(ユン・ソギョル)前検事総長と妻の通信記録を照会していたことが明らかになり、波紋が広がっている。 公捜処は「適法な手続きに基づくものだ」と主張しているが、これまでに分かっているだけで記者約140人、国民の力の国会議員84人とその家族、一部の弁護士など、約200人の通信記録が照会されたという。 事件の容疑者などの通話相手を把握するために加入者の情報を確認する通信資料照会自体を査察と規定するのは難しいものの、来年3月の大統領選を控える中で野党議員の80%の通信資料を照会し、さらには大統領選の有力候補とその妻の資料まで照会するのは度を越していると批判されても仕方ないといえる。 国民の力は30日、公捜処による通信照会を「文在寅(ムン・ジェイン)政権の不法査察」と命名し、文大統領との面会と立場の表明を求めた。青瓦台は「この問題について言及するのは適切でない」と一線を画した。だが、公捜処の設置は文大統領の最大の公約であり、検察改革の象徴ともいえる機関であるだけに、国民の関心が集中するこの機関の人権を巡る懸案について、大統領が立場を表明する必要がありそうだ。 革新系与党「共に民主党」の大統領選候補、李在明(イ・ジェミョン)前京畿道知事の中央選挙対策委員会の尹建永(ユン・ゴニョン)政務室長は、野党が民間人査察疑惑を提起していることに対し「135件を照会したことで公捜処の廃止をうんぬんするのであれば、(尹錫悦氏の検事総長時代に)280万件を照会した検察は空中分解しなければならないレベルだ」と反論した。 公捜処が適法な捜査手続きだと釈明したにもかかわらず疑惑が拡大している背景には、公捜処の無能さと政治的公正性を巡る問題が横たわっている。
朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/12/30/2021123080192.html
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