最大野党に危機感 党代表と尹錫悦氏のあつれき深まる=韓国大統領選

【ソウル聯合ニュース】来年3月に実施される韓国大統領選で政権交代を目指す保守系最大野党「国民の力」で内紛が収まらず、党内で危機感が高まっている。     同党大統領選候補の尹錫悦(ユン・ソギョル)前検事総長を支える選挙対策委員会で李俊錫(イ・ジュンソク)党代表と尹氏の側近らの対立が激化し、李氏は21日、共同常任選対委員長を辞任すると表明した。  27日には、選対に批判的な見解を示す李氏を念頭に、尹氏が選対の会議で「選挙が近づく中、誰であっても第三者的な評論家になっては困る」などと指摘。これに李氏は「提言することが民主主義だ」とフェイスブックで応酬した。双方が真っ向からぶつかり、歩み寄れずにいる現状が政権交代の足かせになりかねないとの懸念が広がっている。  尹氏は28日朝、李氏抜きで初めて選対の総括本部長団会議を開いた。同会議は金鍾仁(キム・ジョンイン)総括選対委員長をはじめとする選対の幹部が顔をそろえ、その日の日程などを議論する場で、李氏を入れずに選対を率いていく意向を改めて示したものとも受け止められる。  一方の李氏も、強硬な姿勢を変える様子はなさそうだ。ただ、29日に新人議員総会に出席する予定にしており、局面転換の契機となるか注目される。  党内からは李氏に対する厳しい声も聞かれる。  趙慶泰(チョ・ギョンテ)国会議員はラジオ番組のインタビューで「党を率いていく最高責任者である党代表は攻撃的な発言ばかりするのではなく、党員や議員の懸念する部分を省みるべきだ。党代表として一層の責任感を持つことが賢明な判断だ」と苦言を呈した。  羅卿ウォン(ナ・ギョンウォン)前国会議員も別のラジオ番組のインタビューで「今は候補だけを輝かせるリーダーシップが必要だ」と述べ、一丸となって尹氏を支える必要性を強調した。  党内の一部では、尹氏が積極的に李氏とのあつれき解消に努めるべきだとの声もある。  洪準杓(ホン・ジュンピョ)国会議員は28日、フェイスブックで「(尹)候補が自ら乗り出して葛藤を管理してほしい。これ以上悪化すれば選挙戦が厳しくなる」と促した。  だが、李氏が再び選対に加わる可能性は高くなさそうだ。党関係者は「李代表が選対に再び合流すれば選対を一段とかき乱すことになる」と伝えた。  尹氏はこの日、李氏と会う計画があるかを問う記者の質問に答えなかった。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/12/28/2021122880167.html

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