カルグクスも1万ウォン超…韓国のサラリーマン、昼食代にため息

■年初めから上がり続ける物価  ソウル市中区明洞で有名なカルグクス屋「明洞餃子(ギョーザ)」がこれまで1杯9000ウォン(870円)だったカルグクスとビビン麺を2月1日からそれぞれ1万ウォン(960円)に引き上げた。また、その他の看板メニューだったギョーザやコングクス(豆乳そうめん)は、1万ウォンから1万1000ウォン(1060円)へと引き上げられた。2019年2月、これらのメニューを1000ウォン(96円)ずつ値上げしたのに続き3年後、再び値上げに踏み切ったのだ。 【図】上昇を続ける韓国の外食物価  2月3日午後、ソウル清渓川のある中華料理店のメニューには「ジャージャー麺の価格を500ウォン(48円)引き上げた」という案内が貼られてあった。この店のジャージャー麺は1杯8000ウォン(770円)だ。昨年11月までは7500ウォン(720円)だった。海鮮カンジャジャンは9000ウォンから9500ウォン(910円)、海鮮サムソン・チャンポンは9500ウォンから1万ウォンになった。店のオーナーは「この辺一帯の中華料理店の値段がほぼ同じような値幅で引き上げられた」とし「ジャージャー麺1杯で1万ウォンを超えるところもある」と話した。

  旧正月の連休を終えたサラリーマンが、「昼食費の1万ウォン突破」時代を体感している。年明けからカルグクス、冷麺、ジャージャー麺、ソルロンタン(牛の骨を煮込んだスープ)といった代表的な庶民メニューの値段が次々と上昇し、1万ウォン札1枚では昼食もままならなくなってきたのだ。先週食品メーカーがコチュジャン、みそ、しょうゆの値段を引き上げると発表した上、低価格を旗印としていたフランチャイズのレストランやカフェも次々と値上げし、外食費や食卓物価は今後さらに上昇し続けるものとみられる。 ■1万ウォンを突破する昼食費  韓国消費者院が2月3日、価格情報総合ポータル「チャム価格」で発表したところによると、ソウルの冷麺の値段は昨年12月に平均で9731ウォン(936円)となった。昨年1月の平均9000ウォンから1年間で計7回、8.1%上昇している。このままでは、一部の有名な冷麺店だけでなく、ソウル全域が近いうちに冷麺1万ウォン時代に突入する見通しだ。キムチチゲ定食も平均7077ウォン(680円)で、年間4.5%の上昇率を見せた。キムチチゲ定食は2014年の最初の調査時までは5000ウォン(480円)台だったが、その間の調査で千の位が2度変わり、7000ウォン(670円)台となった。ソウルの場合、代表的な外食8品目のうち7品目の値段が昨年1年間でそれぞれ4-8%ずつ上昇した。

  物価上昇がまるでドミノのように拡大し、低価格とコスパを前面に押し出していたフランチャイズレストランやカフェも次々と値段を引き上げている。ピザマルは1月24日から全メニューを1000ウォンずつ引き上げた。ペペロニピザは7900ウォン(760円)から8900ウォン(860円)、コンビネーションピザは8900ウォンから9900ウォン(950円)だ。コーヒーの値段も最近、スターバックス、ツーサムプレイス、ハリスが相次いで100ウォン(9円)-400ウォン(38円)ずつ値上げしたのを受け、低価格コーヒーフランチャイズ「マンモスコーヒーラボ」も2月8日から値段を引き上げた。カフェラテは1700ウォン(160円)から1900ウォン(180円)、バニララテは1900ウォンから2200ウォン(210円)になる。コーヒービーン・コリアも2月8日から飲み物の値段を100ウォンずつ引き上げると3日に発表した。2018年以降4年ぶりの値上げに踏み切ったのだ。 ■今後も続く値上げ…飲食店でビール1本6000ウォンも  食卓・外食物価の連鎖的な引き上げは、今後もスピードを増す様相だ。統計庁が2月2日に発表した「消費者物価動向」によると、昨年12月の消費者物価は前年同月比3.7%上昇し、生活物価内の外食物価は4.8%上昇した。これは2011年9月以降10年3カ月ぶりの最高値だ。今年1月の食卓・外食物価の上昇率も大幅に上がる見通しだ。国際的な大豆価格と穀物価格、原乳価格は引き続き急騰しており、国内食品会社が今月からコチュジャン、みそ、サムジャンなどしょうゆ類の値段を10%前後まで引き上げるためだ。アイスクリームやパンの値段も相次いで値上げされることが予想されている。

  酒類価格も値上がりは免れない。今年4月から酒税法が改正され、ビールにかかる税金が1リットル当たり20.8ウォン(2円)=2.5%=ずつ値上がりするためだ。消費者団体協議会物価監視センターによると、酒税が引き上げられれば、酒類価格は通常、酒税引き上げ幅の6-7倍跳ね上がる。これによって、飲食店で販売されている瓶ビールの値段が5000ウォン(480円)台から6000ウォン(580円)台に跳ね上がるとの見通しが出されている。 ソン・ヘジン記者

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/02/25/2022022580118.html

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