大統領選まで残り2週間、文大統領の全羅道入りに野党反発「選挙介入」

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が24日、全羅北道群山を訪れた。大統領選挙まであとわずか13日という時期に全羅道地方を訪問したことを巡り、韓国野党は「大統領選介入の意図を捨てよ」と批判した。

  文大統領は24日午前、現代重工業群山造船所で開かれた群山造船所再稼働のための協約式に出席した。2017年7月に現代重工業群山造船所が稼働を中断してから、実に4年7カ月を経て開かれた行事だ。現代重工業の代表理事(取締役)をはじめ全羅北道知事、群山市長、産業通商資源部(省に相当。以下同じ)・雇用労働部長官など韓国政府および与党の関係者らが大挙出席した。文大統領は「群山造船所の再稼働に至るまでわが政権が共に歩んだという事実も、記憶していただけることを望む」とし「群山の春のニュースを、任期が終わる前に聞くことができて非常にうれしく、群山造船所正常化のためにも最大限の支援をしたい」と語った。「群山」という単語には40回、「支援」という単語には10回近く言及した。青瓦台(韓国大統領府)は「文大統領にとって群山は『最も痛い指』だった」「2017年7月に群山造船所が稼働中断となり、2018年2月には韓国GM群山工場が閉鎖され、群山と全羅北道地域の経済が大きな打撃を受けたため」とコメントした。  だが韓国政界からは、文大統領の今回の訪問は、保守系最大野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領候補の全羅道地方における現在の支持率が過去の保守政党候補に比べ高くなっていることに対抗しようとするものであって、不適切だという指摘が出た。歴代の韓国大統領のうち大統領選挙を控えた時期に地方行事へ出掛けたのは、盧泰愚(ノ・テウ)大統領以来30年ぶりだという。当時、盧大統領は1992年12月に釜山東西高架道路(釜山第2都市高速道路)の開通式を訪れ、他の大統領はこうした地方での日程はなかった。文大統領は来週も全羅南道の訪問を検討していたが、さまざまな批判に直面し、テレビ会議形式で出席する方向へ切り替えたという。

  青瓦台関係者は「われわれは『末年なき政権』だとたびたび申し上げており、民生経済を整える行動を最後まで続けるという観点からのもの」と語った。青瓦台は「現代重工業の群山造船所再稼働決定は今が適期」という点も理由に挙げた。しかし、青瓦台は同日「群山造船所は2023年1月から年間10万トン規模のブロック生産を開始する」とも発表した。造船所が実際に業務を再開するのは来年だが、協約式はこの日に行ったのだ。青瓦台は「諸般の施設の整備などのため、1年ほど時間がかかる」と説明した。

  「国民の力」の許垠娥(ホ・ウンハ)首席スポークスマンは論評で「今や全羅道地方では、民主党の『裏庭の粗末な扱い』に対する不満が高まり、光州複合ショッピングモール誘致など『国民の力』の公約に対する関心が高まっている状況」だとし「今回の訪問は純粋に民生上の行動だという説明は到底認められない」と語った。 キム・アジン記者

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/02/25/2022022580022.html

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