「スーパー抗体保有」感染者たちが大きな顔をする世の中=韓国

隔離解除パーティー開き、私的集まり・旅行も盛ん 自宅療養終わった友人に豆腐持って行き、出前頼んでお祝い

  ソウル市麻浦区に住む会社員イさん(27)は今月初め、新型コロナウイルスに感染したことが判明した後、親友3人と済州島に旅行する計画を立て始めた。イさんを含め3人全員が感染し、最近自宅療養が終わったからだ。イさんは「旅行に行きたくてもまわりに迷惑をかけそうだし、私が感染するのではないかと思って、(旅行のことは)考えもしなかったが、今はみんな『スーパー抗体』ができたから、思う存分旅行を楽しむことができるようになった」と話した。

  早ければ22日にも韓国全国で新型コロナに一度でも感染したことがある人が1000万人を突破すると言われている中、新型コロナに既にかかったことを積極的に前面に押し出す人が増えている。新型コロナ流行初期とは違い、防疫当局が感染者の動線を追跡・公開することもない上、一日新規感染者が数十万人出ている中でも防疫措置が緩和されているためだ。彼らは「自己隔離期間や、感染後の自宅療養期間さえ明ければ、以前よりも自由に外で活動できることがメリットだ」と主張する。

  事実、政府が21日から私的な集まりの人数を8人にまで増やすなど、防疫措置をさらに緩和するや、市民の間ではグループで集まろうという話があちこちで交わされている。蔚山市に住む会社員のチャンさん(40)は今月末、高校の同窓生たちと「感染者会」を開くことにした。親しい友人7人のうち6人が最近感染したので、一度集まろうということだ。チャンさんは「感染した後こそ『ウィズコロナ(新型コロナウイルスとの共存・共生)』が始まると思う」と言った。

  試験を控えている受験生や対面接客が避けられないアルバイト・フリーターなど、新型コロナ感染に対する懸念が強かった人々でも、新型コロナに感染した後は「すっきりして良かった」という反応が多い。ソウル市銅雀区に住む警察公務員志望のチャンさん(26)は、一日新規感染者数が30万人を超えていることから予備校での受講を取り消そうか悩んだが、自身が先日感染して悩みが消えた。チャンさんは「対面授業は1教室に40-50人いるので不安だし、オンライン授業は勉強がきちんとできないような気がして、あれこれ悩んだが、一度感染したら気持ちが楽になった」と話した。家庭教師をしているキムさん(27)は「もしかしたら私が生徒たちを感染させて、受験に支障を来すのではないかと注意していたが、今はマスクを取って教えてもいいような気がする」と言った。

  ソウル市西大門区に住むパクさん(26)は先週、自宅療養を終えた友人のために「感染パーティー」を開いた。7日間、自宅療養で苦労した友人のために、既に完治と診断された3人が自宅療養終了を記念して豆腐を買って行き、デリバリーで頼んだ料理を食べるなどしてお祝いした(韓国では刑務所を出所した人に豆腐を食べさせる習慣がある)。パクさんは「友人が家に7日間閉じ込められて、苦労したことをいたわり、これからは新型コロナの心配がない『本当の自由』を手に入れたことを祝うため」と語った。

  しかし、専門家らは「完治した人だとしても、防疫規則を順守するなど格別の注意が必要だ」と言う。特に、自宅療養が明けた後も三日間は残っているウイルスを拡散させる可能性があるため、ハイリスク群などほかの人々との接触は避けなければならない。梨花女子大学木洞病院呼吸器内科の千恩美(チョン・ウンミ)教授は「政府は最近、自己隔離期間を2週間から1週間に減らしたため、人々はその期間を過ぎればウイルスが感染力を失うと勘違している」「再感染することもあるし、ほかの人にウイルスを移すこともあるので、できるだけ行動に注意を払うべきだ」と指摘した。 チェ・ジェウ記者、ハン・イェナ記者

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/03/25/2022032580140.html

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