【5月30日付社説】韓国軍将校が対北特殊作戦の内容を北朝鮮に売り渡すとは

 斬首部隊所属の韓国軍大尉が北朝鮮工作員から暗号資産を受け取り、見返りに韓国軍部隊の作戦計画を流出させていた事実が明らかになった。斬首部隊とは韓半島有事の際、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長をはじめとする北朝鮮指導部を除去する作戦を実行する。その部隊が有事の作戦計画や行動計画を金正恩氏に流出させたのだ。その見返りはわずか4800万ウォン(約490万円)だった。文在寅(ムン・ジェイン)前政権で完全に崩壊した韓国軍が今度は北朝鮮と金正恩氏のためにスパイ行為に手を染めるほど落ちぶれたのだ。

  2018年には韓国軍情報司令部のチーム長クラスの将校が1件あたり100万ウォン(約10万円)で複数の軍事機密を中国と日本に売り渡していた事実が明らかになった。この将校が流出させた情報の中には中国で活動するスパイの個人情報も含まれていた。韓国国防科学研究所のある職員は退職の際に先端武器開発に関する機密資料を大量に持ち去った。交際する女性に数十件に上る韓国軍の機密を渡した将校、法律事務所に就職するために複数の軍事機密を弁護士らに流出させた空軍将校もいた。これでは北朝鮮が韓国軍を「上の将校から一般の兵士に至るまで金もうけのために軍事機密を売る腐敗した烏合の衆」と侮辱するのも当然だ。

  2017年には国防統合データセンターがサイバー攻撃を受け、斬首作戦、北朝鮮による局地挑発への対応計画、米国が提供した北朝鮮関連情報など1500万ページ分量の機密が北朝鮮に流出した事実が確認された。その際に韓国国防部(省に相当)長官は「あまり心配しなくてもいい」とコメントした。軍事や兵器に関する核心技術を持つ韓国原子力研究院、韓国航空宇宙研究院、韓国航空宇宙産業(KAI)などもたびたびサイバー攻撃を受けてきた。そのたびに責任者が謝罪し、特段の対策を進めるとされてきたが、実際は何も変わっていない。

  韓国軍首脳部はこれまで「対話で国を守る」として北朝鮮の挑発に目をつぶり、現場の部隊は各所で警戒が破られ、時にはセクハラ騒動まで表面化した。わずかの現金で国の機密を売り渡すことも日常化している。これでは「本当に軍隊か」と言わざるを得ない。尹大統領が指示した通り「第2の創軍レベルの革新」が必要な時だ。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/05/30/2022053080663.html

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