韓国元統一相「尹大統領が北を圧迫すれば任期中に戦争起こる恐れ」

 丁世鉉(チョン・セヒョン)元韓国統一部(省に相当)長官は30日「圧迫で北朝鮮の核問題を解決できるという考えは錯覚」として「(圧迫だけでは)任期中に戦争が起こりかねない」として尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の任期中に戦争が起こる可能性があると警告した。

  丁氏はこの日YTNのラジオ番組に出演し「尹大統領がCNNの取材に『屈従の時代は過ぎた』と述べたが、北朝鮮をなだめて交渉に出させることを屈従と言うのなら、それはあまりにも考えが浅い」「北朝鮮の核問題は圧迫では絶対に解決しない」と指摘した。丁氏はさらに「1993年に北核問題が表面化して以来、30年近く圧迫と懐柔を行ったり来たりしたため、北朝鮮は核の能力を逆に高度化した」「結果的に一貫性を持って北朝鮮を交渉に引き出す戦略へと早期に転換すべきだ」と主張した。丁氏は「それをしなければ大統領の任期中に戦争が起こりかねない」と警告した。

  丁氏は米国の「核の傘」、すなわち「拡張抑止」政策についても「北朝鮮が(米国の核の傘を)恐れて行動しない可能性はない」「北朝鮮を無茶苦茶と批判し、事前に抑止して阻止できると考えることは自家撞着だ」とも批判した。丁氏は「北朝鮮が核を使用するか、あるいはミサイルを南側に向けて撃った場合、われわれもそれに対抗するということだが、しかしこちらに核はない」「核はなくミサイルはあるが、(ミサイルを撃つ)決定権は戦時作戦指揮権が在韓米軍司令官にある。残念だが大韓民国大統領に決定権はない」とも指摘した。

  北朝鮮が中国・ロシアと核実験に向けた事前交渉を行う可能性について丁氏は「われわれが米国に何でも尋ねてからやるのと同じように、北朝鮮もそうだと考えてはならない」「北朝鮮は自分たちに利益になり、中国に不利、あるいはロシアにとってプラスにならない時は自分勝手にやる。それが恐ろしい」と述べた。丁氏は「これはわれわれが対北朝鮮政策を進める際に本当に忘れてはならないことだ」「米国と手を握り、米国が中国を説得しロシアを説得して北朝鮮の行動を自制させることが可能などと夢見てはならない」と主張した。 趙儀俊(チョ・ウィジュン)記者

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/05/31/2022053180003.html

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