韓国17広域自治体首長選、与党12対野党5…尹錫悦政権を後押し

 韓国で1日に投開票された第8回統一地方選の17の広域自治体首長選挙は、12カ所で勝利した与党国民の力の圧勝に終わった。有権者は発足から20日余りの尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権を選択した格好だ。2010年以来12年ぶりに地方権力が保守優位に変わることになる。

  国民の力は17の広域自治体首長選挙でソウル市、仁川市、大田市、忠清南道、忠清北道、江原道、釜山市、大邱市、蔚山市、慶尚北道、慶尚南道、世宗市を制した。野党共に民主党は京畿道、光州市、全羅北道、全羅南道、済州道で勝利した。2018年の統一地方選で共に民主党が14カ所を制し、国民の力の前身の自由韓国党が2カ所、無所属が1カ所にとどまったのとは正反対の結果となった。

  ソウル市長選は国民の力の呉世勲(オ・セフン)氏が260万8217票(得票率59.05%)を得票し、4回目の当選を果たした。民主党の孫永吉(ソン・ヨンギル)氏は173万3141票(39.23%)にとどまり、得票率は20ポイント近い大差が付いた。仁川市長選では国民の力の劉正福(ユ・ジョンボク)氏が現職の朴南春(パク・ナムチュン)氏を破り、返り咲きを果たした。

  忠清道地域では忠清北道知事に金栄煥(キム・ヨンファン)氏、忠清南道知事に金泰欽(キム・テフム)、世宗市長に崔ミン鎬(チェ・ミンホ)氏、大田市長に李荘雨(イ・ジャンウ)氏が当選し、国民の力が完勝。大邱市長には洪準杓(ホン・ジュンピョ)氏、慶尚北道知事には李チョル雨(イ・チョルウ)氏、釜山市長には朴亨ジュン(パク・ヒョンジュン)氏、蔚山市長には金斗謙(キム・ドゥゴム)氏、慶尚南道知事には朴完洙(パク・ワンス)氏、江原道知事には金鎮台(キム・ジンデ)氏が当選した。

  民主党は支持基盤である湖南(全羅道地域)と済州道を除き、全敗の危機に追い込まれたが、接戦の京畿道知事選は金東ヨン(キム・ドンヨン)氏(得票率49.06%)が国民の力の金恩慧(キム・ウンヘ)氏(48.91%)をかわして当選した。金東ヨン候補は開票開始から劣勢だったが、2日午前5時半すぎに逆転して、そのまま勝利した。

  このほか、光州市長には姜琪正(カン・ギジョン)氏、全羅南道知事には金瑛録(キム・ヨンロク)氏、全羅北道知事には金寛永(キム・グァンヨン)氏、済州道知事には呉怜勲(オ・ヨンフン)氏がそれぞれ当選した。

  226人を選ぶ市長、郡守、区庁長(区長)選挙でも国民の力を145カ所でリードし、民主党(63カ所)を2倍近くリードしている。前回の統一地方選では民主党が151カ所で勝利し、全体の67%を占め、自由韓国党は53カ所(23%)にとどまった。

  広域自治体議会も国民の力(482人)が民主党(271人)をリードしている。ただ、基礎自治体議会では民主党(1184人)と国民の力(1179人)が競り合っている。国会議員補選7選挙区では民主党が2選挙区、国民の力が5選挙区を制した。

  国民の力が17の広域自治体首長の過半数を超える12カ所を制したのは、有権者が「政権安定論」を支持した結果と受け止められている。国民の力は地方権力の相当数を奪還し、議会権力での劣勢を補完。今後政局の主導権を握るための足がかりを得た格好だ。

  民主党は大統領選に続き、統一地方選でも敗れ、当面は敗北責任論、党の刷新方向を巡る後遺症に苦しむことになりそうだ。 イ・ガヨン記者

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/06/02/2022060280069.html

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