韓国経済に暗雲…投資が3カ月連続減少
韓国経済に暗雲が漂っている。景気の試金石となる投資が3カ月連続で比較的大きな幅に減少し、下半期の景気悪化懸念を深めている。
統計庁が29日に発表した「5月の産業活動動向」によると、5月の設備投資(以下、投資)は前月比3.2%減少した。機械類の投資増加率が0.2%と前月(3%)より縮小したうえ、運送装備の投資増加率が11%も減少し、投資全体の不振につながった。3カ月連続の減少だ。
投資は昨年11月から今年2月まで前月比で増加していたが、3月に7.6%減少し、4月にも2.7%減少した。
投資は今後の景気を予想できるバロメーターであるため、経済界は持続的な投資減少に懸念を抱いている。投資は景気拡張局面で持続的な増加傾向を見せるが、この場合、機械類など装備購買発注増加-生産増加-所得増加-消費増加という流れで景気が上向く。逆に投資が減少する様相が見えれば、生産と消費の減少につながり、景気が悪化する可能性が高まる。
代表的な国策研究機関の韓国開発研究院(KDI)はすでに投資不振を今後の韓国経済の不安要因に挙げている。KDIは今月初めに発表した経済見通しで「設備投資の増加傾向が比較的速いペースで鈍化するなど、投資増加ペースが落ちている」とし、下半期の景気悪化の可能性を提起した。
KDIは昨年8.6%だった総固定投資(設備+建設+知識財産生産物投資)増加率が今年は1.6%にとどまると予想した。特に設備投資は昨年の14.6%から今年は3.5%、建設投資は昨年の7.6%から今年は-0.2%に急減すると予想した。
このため経済成長率は今年2.9%と、政府の目標値3.0%に達しないという見方を示した。来年は2.7%と、さらに低下すると予測した。
統計庁も半導体製造用の特殊産業機械の投資が鈍化し、今後、設備投資自体が鈍化する可能性が高いと展望した。
投資だけでなく消費も不振だ。消費に関連する指標の小売販売も前月比1.0%減少し、4月(-0.9%)に続いて2カ月連続で減少した。
ただ、輸出の増加を受け、全体産業生産は2カ月連続で増えた。全体産業生産指数は今年に入って減少が続いていたが、4月に1.5%増加した。5月の増加率は0.3%に低下したが、増加傾向は続いた。
鉱工業生産も半導体(-7.0%)が大幅に減少したが、自動車(5.5%)、通信・放送装備(30.3%)が増え、前月比1.1%増加した。自動車は輸出が増えて関連部品の需要も増加した点、通信・放送装備は新型スマートフォン発売が増加要因に挙げられた。サービス業生産は保健・社会福祉(0.9%)などで増えたが、情報通信(-2.2%)などで減少し、全体で0.1%減となった。
統計庁の関係者は「輸出の増加が鉱工業生産の増加傾向に寄与した最も大きな要因と考える」と述べた。鉱工業生産の増加で製造業の平均稼働率も前月比1.5%上昇した73.9%となった。
今後の景気を予測する指標の先行指数循環変動値は前月比0.1%下落し、4カ月連続で後退した。現在の景気状況を表す同行指数循環変動値は前月と同じだった。
政府は依然として景気回復の流れが続いていると診断した。企画財政部のコ・グァンヒ経済分析課長は「輸出好調、補正予算執行の本格化、地政学的リスクの緩和などを受け、回復の流れが続くと予想している」とし「米中通商紛争などの対内外リスク管理を徹底し、景気回復動向が雇用や民生改善を通じて体感できるよう補正予算を迅速に執行する」と述べた。
しかし専門家の見方は違う。中央日報が経済専門家40人を対象にアンケート調査をした結果、28人が「景気が下降期に入っている」と答えた。政府が真っ先に見直すべき政策は「所得主導成長」が最も多く、次いで「革新成長など成長率向上政策」だった。
尹暢賢(ユン・チャンヒョン)ソウル市立大経営学部教授は「文在寅(ムン・ジェイン)政権で所得主導成長政策にこだわった結果、成長動力が弱まった」とし「企業が投資を増やして主力産業の競争力も強化し、新産業も発掘できるように成長戦略を用意する必要がある」と話した。
中央日報 http://japanese.joins.com/article/757/242757.html
統計庁が29日に発表した「5月の産業活動動向」によると、5月の設備投資(以下、投資)は前月比3.2%減少した。機械類の投資増加率が0.2%と前月(3%)より縮小したうえ、運送装備の投資増加率が11%も減少し、投資全体の不振につながった。3カ月連続の減少だ。
投資は昨年11月から今年2月まで前月比で増加していたが、3月に7.6%減少し、4月にも2.7%減少した。
投資は今後の景気を予想できるバロメーターであるため、経済界は持続的な投資減少に懸念を抱いている。投資は景気拡張局面で持続的な増加傾向を見せるが、この場合、機械類など装備購買発注増加-生産増加-所得増加-消費増加という流れで景気が上向く。逆に投資が減少する様相が見えれば、生産と消費の減少につながり、景気が悪化する可能性が高まる。
代表的な国策研究機関の韓国開発研究院(KDI)はすでに投資不振を今後の韓国経済の不安要因に挙げている。KDIは今月初めに発表した経済見通しで「設備投資の増加傾向が比較的速いペースで鈍化するなど、投資増加ペースが落ちている」とし、下半期の景気悪化の可能性を提起した。
KDIは昨年8.6%だった総固定投資(設備+建設+知識財産生産物投資)増加率が今年は1.6%にとどまると予想した。特に設備投資は昨年の14.6%から今年は3.5%、建設投資は昨年の7.6%から今年は-0.2%に急減すると予想した。
このため経済成長率は今年2.9%と、政府の目標値3.0%に達しないという見方を示した。来年は2.7%と、さらに低下すると予測した。
統計庁も半導体製造用の特殊産業機械の投資が鈍化し、今後、設備投資自体が鈍化する可能性が高いと展望した。
投資だけでなく消費も不振だ。消費に関連する指標の小売販売も前月比1.0%減少し、4月(-0.9%)に続いて2カ月連続で減少した。
ただ、輸出の増加を受け、全体産業生産は2カ月連続で増えた。全体産業生産指数は今年に入って減少が続いていたが、4月に1.5%増加した。5月の増加率は0.3%に低下したが、増加傾向は続いた。
鉱工業生産も半導体(-7.0%)が大幅に減少したが、自動車(5.5%)、通信・放送装備(30.3%)が増え、前月比1.1%増加した。自動車は輸出が増えて関連部品の需要も増加した点、通信・放送装備は新型スマートフォン発売が増加要因に挙げられた。サービス業生産は保健・社会福祉(0.9%)などで増えたが、情報通信(-2.2%)などで減少し、全体で0.1%減となった。
統計庁の関係者は「輸出の増加が鉱工業生産の増加傾向に寄与した最も大きな要因と考える」と述べた。鉱工業生産の増加で製造業の平均稼働率も前月比1.5%上昇した73.9%となった。
今後の景気を予測する指標の先行指数循環変動値は前月比0.1%下落し、4カ月連続で後退した。現在の景気状況を表す同行指数循環変動値は前月と同じだった。
政府は依然として景気回復の流れが続いていると診断した。企画財政部のコ・グァンヒ経済分析課長は「輸出好調、補正予算執行の本格化、地政学的リスクの緩和などを受け、回復の流れが続くと予想している」とし「米中通商紛争などの対内外リスク管理を徹底し、景気回復動向が雇用や民生改善を通じて体感できるよう補正予算を迅速に執行する」と述べた。
しかし専門家の見方は違う。中央日報が経済専門家40人を対象にアンケート調査をした結果、28人が「景気が下降期に入っている」と答えた。政府が真っ先に見直すべき政策は「所得主導成長」が最も多く、次いで「革新成長など成長率向上政策」だった。
尹暢賢(ユン・チャンヒョン)ソウル市立大経営学部教授は「文在寅(ムン・ジェイン)政権で所得主導成長政策にこだわった結果、成長動力が弱まった」とし「企業が投資を増やして主力産業の競争力も強化し、新産業も発掘できるように成長戦略を用意する必要がある」と話した。
中央日報 http://japanese.joins.com/article/757/242757.html
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