「万引き家族」公開で来韓の是枝監督 「国・文化違っても感情伝わる」

【ソウル聯合ニュース】5月の第71回カンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールに輝いた「万引き家族」の韓国公開に合わせて来韓した是枝裕和監督が30日、ソウル市内の映画館で記者会見を開いた。  これまでに公開された「そして父になる」「ワンダフルライフ」「歩いても 歩いても」などの作品で韓国でも多くのファンを持つ是枝監督は、作品が韓国の情緒にマッチする理由について「最近はどういう感情が国境や文化を越えて伝わるかについて、もう意識しないようにしている」と答えた。「意識しても伝わらないものもあり、意識しなくても伝わるものは伝わる」と考えているからだという。  その上で、自身にとって切実な題材やモチーフを掘り下げていけば、文化的にどんな違いがあったとしても伝わるものは伝わると確信を持つようになったと説明。「私の作品を好んで見て下さるスペイン、フランス、カナダ、韓国の観客の反応を見ると、作品に違和感を感じず受け止めてくれていることを実感できるので、そこは(観客を)信頼している」と述べた。  「万引き家族」は祖母の年金を頼りに、父と息子が万引きで生活を補って暮らす一家と、偶然出会った5歳の少女が共に暮らし始める物語を通じ、家族の意味を問いかける。  両親が亡くなっても死亡届を出さず、年金を不正受給した事件をきっかけにこの映画を構想したという是枝監督は、血縁以外のものでつながろうとする共同体の可能性を考えてみたかったと説明した上で、「家族とはこうあるべきだとか、こういう家族が良い家族だと定義したくない。家族は色々な形があり得るので、高圧的に提示しないということが家族の物語を描く上で最低限の倫理観だと思う。色々な形の家族があってもいいと考えてこの映画を作った」と語った。  この作品は日本映画として21年ぶりにパルムドールを受賞したが、是枝監督が政府からの「祝意」を辞退すると表明したことで、保守層からは批判も受けた。  このような話題に対し、是枝監督は「映画の本質的なことではないので、できれば避けたい」とし、「国会でもっと他に重要な事案がある中で、私の映画が政争の道具になるような状況になることは作り手としては好ましくない」と述べた。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/07/30/2018073001912.html

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