日本人権弁護士「日本政府の主張は間違っている」

  日帝強占期における旧日本軍による慰安婦被害者と強制徴用・原爆被害者を代理して各種訴訟を担当してきた日本の弁護士が「韓国大法院(最高裁)の強制徴用賠償判決は国際法違反」という日本政府の主張が間違っていると指摘した。

  高木健一弁護士は30日、社団法人法曹言論人クラブに送った2018年「今年の法曹人賞」の受賞感想文で韓国の大法院(最高裁)判決をめぐり「国際法に照らしてあり得ない判断だといった安倍晋三首相の発言は初歩的な誤りを犯している」と指摘した。

  高木氏は1991年8月27日、当時の柳井俊二外務省条約局長の国会答弁を紹介して「韓日請求権協定で言う『完全かつ最終的な解決』とは、二国間の請求権および個人に関する『外交保護権』であるのが明白だ」と話した。

  当時、柳井元局長は「いわゆる、個人請求権そのものを国内法的な意味で消滅させたわけではない」として「韓日両国間政府レベルでの外交保護権を行使できないという、そのような意味だ」と明らかにした。

  1965年韓日請求権協定で個人の請求権が消滅しなかったということを日本政府も認めてきたというわけだ。高木氏は、根拠として協定締結と同年に制定された日本法律第144号を挙げた。この法は韓日協定締結の時点で日本および日本人に対する韓国人の個人請求権も消滅させる内容となっている。

  つまり、協定で個人請求権が消滅したとすれば、あえて協定直後この法を作って個人請求権をまた消滅させる必要がないということだ。現在まで残っているこの法にしたがって日本の裁判所は韓国人被害者の個人請求権を全部認めなかった。

  高木氏は「日本の法律の効力が及ぼさない韓国で個人の請求権を認められても日本政府が何と言える立場でない」として「韓日両国政府やメディアはこの法律の存在を重要に考えていないようだ」と話した。

  高木氏は「請求権協定により日本側が提供したという有償・無償援助1800億円も現金で支給されたわけでなく、むしろ日本経済にも大きく役に立った」と強調した。彼は「全体の供与額の10%に該当する5000万ドル(約55憶円)という資金が当時不振に陥っていた新日本製鉄から生産設備を購入することに使われるなど、すべて現金でない日本の生産物や日本人の役務として提供された」と説明した。

  高木氏は韓日請求権協定で日本が得た利益について「請求権問題を解決して日本経済に大きなプラスになり、その後(技術が従属した)韓国経済をずっと支配することができる『一石三鳥』の効果があった」と評価した。

  彼は「このような事実と協定内容、さらには法律に照らしてみると日本政府の主張は全く成立しない」として「安倍首相があえて韓日関係を悪化させようとしているとしか見えない」と批判した。また、「韓国政府が被害者の人権回復のために堂々と協定の紛争解決手続きとして仲裁裁判所を利用する必要がある」として「紛争解決機関に行っても道理が韓国にあるというのは明らかだ」と付け加えた。

  高木氏は1973年に弁護士になって以降、ロシア・サハリンで強制徴用された韓国人被害者問題に関わってきた。1991年からは太平洋戦争被害者遺族会の依頼で軍人や軍務員、慰安婦被害者を代理して日本政府などを相手取って訴訟を起こしてきた。今回、このような功労が認められて法曹言論人クラブから「2018年今年の法曹人賞」を受賞することになった。

中央日報 https://japanese.joins.com/article/738/249738.html

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