朝鮮半島の新秩序模索 ソウルで平和シンポ開催=聯合ニュース
【ソウル聯合ニュース】平和と繁栄の新たな朝鮮半島の秩序を模索する「2019朝鮮半島平和シンポジウム」が27日、ロッテホテルソウル(ソウル市中区)で開催された。 同シンポジウムは韓国の国家基幹ニュース通信社、聯合ニュースと統一部が共催したもので、世界の主要ニュース通信社の関係者や政府当局者、韓国の著名学者が参加し、「共生・共栄の新朝鮮半島体制」をテーマに討論が行われた。 特に今回は2月末にベトナム・ハノイで開かれた2回目の米朝首脳会談以降、膠着(こうちゃく)状態にある非核化交渉が米朝首脳の親書交換を通じ、再び動き出す兆しを見せていることや、大阪で主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット、28~29日)が開催されるなど、朝鮮半島を巡る大きなイベントが相次いで行われるタイミングで開かれたことで、出席者の討論にも熱が入った。 シンポジウムには李洛淵(イ・ナクヨン)首相、文喜相(ムン・ヒサン)国会議長、与党「共に民主党」の李仁栄(イ・インヨン)院内代表、最大野党「自由韓国党」の羅卿ウォン(ナ・ギョンウォン)院内代表、野党「正しい未来党」の孫鶴圭(ソン・ハクギュ)代表、野党「正義党」の李貞味(イ・ジョンミ)代表、朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長など政界関係者も多数参加した。 李首相はあいさつで、トランプ米大統領の訪韓(29~30日)に関連し、「(南北の)非武装地帯(DMZ)のとある場所で北に向けメッセージを発する見通しだ」と述べた。 また米朝対話について、「両国は今年2月にあった2回目の首脳会談後の膠着を打開する出口を模索しているとみられる」との認識を示した。 統一部の金錬鉄(キム・ヨンチョル)長官は基調演説で、米朝首脳が先ごろ親書を交換したことについて「しばらく停滞していた朝鮮半島の非核化・平和プロセスが新たな推進力を得る突破口になる」との考えを示した。 また、日本の植民地支配に抵抗して起きた1919年の三・一独立運動から100年を迎え、3月1日に行われた記念式で文在寅(ムン・ジェイン)大統領が発表した「新たな100年の国家ビジョン」である「新朝鮮半島体制」構想について、政府高官として初めて具体的な説明を行った。 金長官は同構想について、南北の住民が平和に共存する「平和共同体」、南北が一つの市場に統合される「経済共同体」、さらに「朝鮮半島を越えて地域秩序の変化を志向する」とする三つの方向性を提示した。 文正仁(ムン・ジョンイン)大統領統一外交安保特別補佐官は講演で、朝鮮半島情勢が膠着した原因を指摘し、膠着状態から抜け出すために米朝が取るべき行動について説明した。 文特別補佐官は「北が対話の決断を下さなければならない」とし、「米国と北が互いに受け入れられる程度の案を北が用意して対話に臨むのが望ましいのではないかと思う」と話した。 また米国に対しては、対北朝鮮制裁の解除が対話の入り口にはならず、出口でしかないとすれば、米朝の国交樹立や不可侵条約の締結などを入り口に置き、北朝鮮の非核化と交換する逆転の発想によるアプローチが必要だと提案した。 今回のシンポジウムではフランスのAFP通信、米AP通信、日本の共同通信、英ロイター通信、中国の新華社、ロシアのタス通信の北東アジアおよび朝鮮半島ニュース担当デスクらが一堂に会し、北朝鮮に関する報道の現状を分析し、朝鮮半島問題を議論する場が初めて設けられた。 6社の代表は「世界のメディアが見る朝鮮半島の平和、非核化そして北朝鮮」をテーマにした第1セッションで、取材が難しい北朝鮮について報道する際は、報道の基本である事実確認を行うことの重要性などを強調した。 第2セッションでは「新朝鮮半島体制をどのように実現するか―平和協力・経済協力共同体は実現可能か」をテーマに、国内専門家が平和と経済が好循環をなす朝鮮半島の未来を模索した。
朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/06/27/2019062780233.html
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