青瓦台「ホルムズへの青海部隊派兵、『国益』基準に決定する」
青瓦台(大統領府)の関係者が29日、米国がホルムズ海峡への派兵を要請していることに関連し「われわれの船舶を保護するためにさまざまな方策を検討しており、いかなる決定を下すにしても国益という次元の基準で決定する」と述べた。この関係者は同日、記者団に対し「マイク・ポンペオ米国務長官が、ホルムズ海峡の(安全確保を目的とした)国際有志連合に韓国も参加するだろうと発言し、青海部隊(ソマリアの海賊から韓国船舶を守るために創設された韓国海軍の部隊)の派遣などに言及したが、政府の公式立場はどうなっているのか」との質問に対して答えた。この関係者は「ホルムズへの青海部隊の派遣は現時点で決まっていることはない」と述べ、否定はしなかった。 国防部のノ・ジェチョン副報道官もこの日の定例ブリーフィングで、関連の質問に対し「(ホルムズ海峡を行き来する)われわれの船舶を保護するためのさまざまな方策が検討されている」と述べた。ノ副報道官は、現時点で軍レベルでの派兵訓練が行われているのかとの質問については「さまざまな可能性に備え、ホルムズ海峡の状況を鋭意注視している」と話した。 青海部隊のホルムズ派遣が取り沙汰されている理由は、国会で「派兵同意案」が批准されなくても派遣が可能だからだ。青海部隊のほかに別の部隊を組織すれば、国会で新たに派兵同意案が批准される必要があるが、この過程で政治的負担とかなりの時間が必要となる可能性がある。一方、青海部隊は現在、ソマリア沖のアデン湾で作戦中であり、アデン湾はホルムズ海峡と直線距離で2000キロメートルほどで2日あれば移動できる距離だ。また、韓国の船舶および他国の船舶の安全な航海支援、有事の際のわが国民の保護、合同海上部隊の海洋安保作戦への参加など、任務の性格も似ている。 これに先立ち米国政府は10日、中東の海域でイランをけん制するとともに航行の安全を確保するために、多国籍の有志連合を構成する計画を明らかにし、韓国や日本など同盟国に対し派兵への参加を要請した。米国は先月13日、ホルムズ海峡で発生したタンカー攻撃事件の黒幕にイランがいるとみて、こうした措置を取った。 ホルムズ海峡はアラビア海とペルシャ湾を結ぶ海域で、世界最大の原油輸送ルートだ。サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、クウェート、カタール、イラクなど中東の主な産油国が生産する原油がホルムズ海峡を通って輸出される。全世界の原油の海上輸送量のうち、3分の1がここを通っていることになる。
朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/07/29/2019072980225.html
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