韓国企業の14%がゾンビ、家計債務は地方が特に危険

 企業の収益性が低下し、営業活動で稼いだ資金で利子も支払えない「ゾンビ企業」が目に見えて増えている。景気低迷と住宅価格下落の直撃を受けた地方の債務者の延滞比率も上昇している。さまざまな国内経済指標が悪化する中、米中貿易紛争など対外環境の悪材料も重なり、韓国の「金融安定指数」は3年半ぶりに「注意段階」に低下した。金融部門に警告音が鳴り始めた格好だ。

  韓国銀行は26日、「金融安定状況」報告書で先月の金融安定指数が8.3となり、注意段階(8-22)に差し掛かったと発表した。金融安定指数は韓銀が韓国の全般的な金融状況を把握するために作成した指標で、延滞率、消費者や企業の心理指数、失業率などの実体経済指標、ウォン・ドル相場の変動性、CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)プレミアムなど金融市場の指標など20種類のデータを総合して算出する。指数が22を超えると「危機段階」に分類される。IMF通貨危機の際には最高値が100まで上昇、2008年の世界的金融危機の際にも50を上回った。最近は安定を維持してきたが、ここへ来て3年半ぶりの最高値を付けた。韓銀は「リスク増大にもかかわらず、金融システムの復元力は依然良好だ。ただ、予想外の衝撃に備え、企業の信用リスク、家計債務の不良債権管理を一層強化する必要がある」と指摘した。 ■ゾンビ企業、100社中14社  韓国銀行は最近、経営難の企業が増えていることに特に注目した。韓国では営業利益で利子も賄えない状態が3年以上続いている企業を「限界企業」と呼ぶ。インタレスト・カバレッジ・レシオ(営業利益を利払い費用で割った値)が1未満であれば危険信号がともり、そうした状態が3年連続で続けば、事実上ゾンビ状態と見なされる。韓国の外部監査対象企業(2万2869社)のうち、2016年から18年まで3年連続でインタレスト・カバレッジ・レシオが1を割った企業は14.2%だった。1年前(13.7%)よりも0.5ポイント増えた。大企業の10.6%、中小企業の14.9%が該当するほか、業種別では宿泊・飲食(35.8%)、造船(24.0%)、不動産(22.9%)、運輸(18.7%)、海運(16.8%)などでゾンビ企業の割合が平均を上回った。特に宿泊飲食業種は3社に1社以上が限界状況に追い込まれていることが分かった。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/09/27/2019092780121.html

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