最近キム課長代理は夜勤後に「超過勤務」証明自撮り

 ソウルのある大企業に勤めるチョンさんは、9月18日夜10時ごろ、そっとスマートフォンを取り出して自撮りをした。その日は上司の指示で3時間ほど夜勤をした。チョンさんは夜勤するたび「トンネナ」というアプリを使って自撮りをしている。写真はアプリに保存され、整然と積み上がっていく。写真を撮った後は「18日、A課長の指示で夜勤」と記録する。退勤の時間を過ぎて仕事をしたという証拠を残しているのだ。チョンさんは「超過勤務手当がもらえなかったり会社から思わぬ不利益を被ったりしたときに備えて、週52時間違反だという記録を残しておこうということ」と語った。「会社には人事労務チームのような専門的人材がいるので、まとまりのない主張をむやみにやっても力が抜けるばかりで、金は受け取れないから」という。今年4月から従業員数300人以上の事業体を対象に週52時間制が本格施行された後、こういうことが起こっている。 ■働く人の間で「夜勤記録アプリ」が評判に  チョンさんが使っているアプリはGPS(衛星利用測位システム)を利用して位置情報を自動保存するので、ユーザーがオフィスにいたと証明できる。加えて、オフィスで直接撮影した自撮りがあるので、簡易夜勤証明書の役割も果たす。このアプリが会社に夜勤手当を請求する上で役に立つと知れ渡り、サービス開始から1年にもならないのにダウンロード数は1万件を超えた。

  類似のアプリも5、6本出ている。「僕の夜勤を守って」と名付けられたアプリは、出勤・退勤時にボタンを1回押しさえすれば、退勤時間と位置、写真などが電子メールやソーシャルメディアなどで伝送される。「超キミ」(超勤手当の守護神〈チキミ〉)というアプリは、ユーザーの出退勤記録を基に超過累積手当がどれくらいになるか知らせてくれる。一部の会社は週52時間労働制施行後に「PCオフ制」を導入し、夜勤しても記録が残りにくくなったが、こうしたアプリを使えば夜勤の証明ができると評判になり、人気を集めている。雇用労働部(省に相当)の関係者は「賃金遅払の件で請願が入ってくると、労働時間を巡って会社側と労働者側が違う主張をすることが多い。これに備えるため、客観的な証拠資料を提示しようとする労働者が増えている」と語った。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/09/27/2019092780140.html

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