「表現の不自由展」再開へ 少女像製作の韓国人作家ら「市民の力」

【ソウル聯合ニュース】愛知県で開催中の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」で展示中止になった企画展「表現の不自由展・その後」が来月6日に再開される見通しとなったことについて、同企画展に出展していた韓国人写真家の安世鴻(アン・セホン)氏は「展示再開は当然だが、一方で市民の連帯が大きな力を発揮したためと考える」とコメントした。  同企画展は旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」などの展示を巡り、テロや脅迫ともとれる批判が相次いだことから、開幕から3日目の8月3日に中止が発表された。少女像を製作したキム・ウンソンさん、キム・ソギョンさんのほか、慰安婦被害者を写真に収めた安氏など韓日両国から16組の作家が参加していた。  キム・ウンソンさんは聯合ニュースの取材に対し、「少女像が市民とまた会うことになり心よりうれしい」とし、「人々と平和について話す大切な機会を再び得た」と話した。  また「土曜日、日曜日も欠かさずに展示再開を求めてデモを続けてきた人たちに感謝する」とし、「デモに参加した日本人たちは自国政府がこのように文化・芸術を弾圧し検閲するという事実を容認できなかったようだ」と強調した。  安氏も「名古屋市民を含む多くの人が長期間、途方もない努力をした」とし、「こうした人たちの誠意と力が集まって展示再開につながったと考える」と語った。  芸術祭実行委員会の会長を務める大村秀章・愛知県知事をはじめとする実行委員会側が来月14日に迫る閉幕を目前に、展示の再開を決めたことについて、キム氏は、このまま終われば日本で国際芸術祭が再び開かれないという懸念から、再開したという記録だけ残そうと今ごろになって、世間体を気にして決定をしたのではないかとの見方を示し、「県知事や芸術監督の経歴にとっても良いはずがないと判断したのだろう」と話した。  安氏は「日本政府がトリエンナーレの補助金を取り消すと言ったのがかえってトリエンナーレ側の展示再開決定に影響を及ぼしたようでもある」とし、政治的な争いがあるようだと分析した。   安氏は「(残された)期間は短いが、今回の展示再開が日本国内の表現の自由を守る上で重要な契機になるのではないか。慰安婦問題や福島問題などがもう少し公論化する出発点になることを願う」とコメントした。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/09/30/2019093080213.html

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