【萬物相】マスクの力

 米国ミシガン大学で行われた実験だ。インフルエンザが流行していた時期に、学生寮に住む大学生1437人を対象にマスクと手洗いの効果について調査した。学生寮3棟を無作為に分け、最初の棟はマスク着用、2番目の棟はマスク着用と手洗い、3番目の棟は何もしないで過ごしてもらった。6週間、普段通りに過ごし、その間に発熱や咳などインフルエンザの症状の発生にどのくらい違いがあるのかを観察した。その結果、マスク着用と手洗いを並行して実施したグループが他のグループよりもインフルエンザが35%少なかった。

  香港大学公衆衛生大学院の研究陣が行った実験も興味深い。まず、インフルエンザと診断された407人を3つのグループに分けた。看護師が患者の家を訪問して1番目のグループには手洗いを励行するよう伝え、2番目のグループにはマスク着用と手洗い、3番目のグループには何もしなくてよいと伝えた。7日後、家族内で伝染したかどうかを確認した。全体の家族人数の8%にインフルエンザの2次感染があったが、これもまたマスク着用と手洗いを並行して行ったグループが最も感染率が低かった。研究陣は、複数の人間が過ごす空間ではこの2種類を同時に実施することが確実なインフルエンザの伝染減少につながると結論付けた。

  インフルエンザの患者は咳1回で約10万個のウイルスを放出するという。くしゃみなら200万個が放出される。これを遮断する最も効果的な方法がマスクだ。ウイルス自体は直径が0.1マイクロメートルであるためマスクで防ぐことはできない。しかしウイルスは、つばの飛沫(5マイクロメートル)に付着して出ていくため、なんとかマスクに引っかかる。つばの飛沫が直接自分の顔に飛んできても、マスクを着用していればウイルスが口に入ることはできない。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/03/27/2020032780148.html

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