G7拡大にWTO事務局長選 日本が国際社会で韓国の足かせとなるか
【ソウル聯合ニュース】韓国大法院(最高裁)が日本企業に賠償を命じた強制徴用判決や、日本の対韓輸出規制など、これまで2国間で生じていたあつれきが国際社会に舞台を拡大している。 菅義偉官房長官は29日午前の定例会見で、先進7カ国首脳会議(G7サミット)拡大構想を巡り、G7の枠組みを維持することが大変重要だとする立場を明らかにした。 韓国を名指しすることはなかったものの、トランプ大統領がG7に韓国、オーストラリア、インド、ロシアなどを含める構想を明らかにした状況で「枠組みの維持」を強調したのは、韓国の参加に反対したものと受け止められる。 韓国産業通商資源部の兪明希(ユ・ミョンヒ)通商交渉本部長が立候補した世界貿易機関(WTO)の事務局長選挙でも、日本は協力しないとみられる。兪氏は日本の対韓輸出規制に対する韓国政府のWTO提訴を担当してきた人物であり、兪氏のWTO事務局長就任は日本政府としては負担になる。日本政府は兪氏の立候補について、公式的に反対の立場を明らかにしてはいないものの、韓国外交部は対応策を模索している。 WTO事務局長選は支持が最も低い候補が脱落する過程を繰り返し、最終的に1人の候補者を全会一致で選任する方式のため、日本が反対して否定的な流れを作れば悪影響を及ぼす可能性がある。外交消息筋は「WTO事務局長の選出にはすべての加盟国の同意が必要なため、日本の反対が強ければ、合意に至る過程で障害になる可能性もある」と述べた。 G7の拡大にも日本を含むすべての加盟国の同意が必要だ。外交部当局者は「G7の構造改革問題は現在の加盟国の合意が必要で現在、米国政府内で検討が進行中と承知している」と説明した。 韓国の青瓦台(大統領府)と政府は日本のけん制をある程度予想していたものの、不快感をあらわにしている。G7拡大構想を巡り、日本が韓国の参加反対を米国に伝えたと報じられたことについて、青瓦台関係者は29日、聯合ニュースの取材に対し、「隣国に害を与えることに慣れた日本の一貫して反省しない態度にはもう驚きもしない」とし、「恥知らず」と強く批判した。 両国はこれまでも歴史問題などにより、国際社会で互いをけん制してきた。2006年の国連事務総長選では当時、外交通商部長官だった潘基文(パン・ギムン)前国連事務総長が出馬したが、日本は4回目の模擬投票で安全保障理事会の理事国15カ国のうち、唯一、棄権した。 韓国も日本が安保理常任理事国入りを目指し推進する常任理事国の拡大に反対してきた。 ただ、両国が協力したこともある。日本は2012年、韓国の国連安保理の非常任理事国(13~14年任期)選出を支持した。また、韓国の国連人権理事会の理事国(16~18年任期)選出を支持し、韓国は日本の同理事国(17~19年任期)選出を支持した。国際海事機関(IMO)理事国(16~17年任期)選出を巡っては両国が相手国への支持を表明した。 金在信(キム・ジェシン)国立外交院日本研究センター顧問は「今の韓日関係では、日本はG7拡大やWTOでの韓国の地位向上を望まないと思う」とし、「政府は米国など関連国を対象に友好的な国際世論作りに努力を傾ける必要がある」と指摘した。
朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/06/29/2020062980268.html
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