感染者800人目前のソウル東部拘置所、国家管理施設が「コロナ監獄」に

 ソウル市松坡区にあるソウル東部拘置所で28日、またもコロナ19の確定患者が233人発生し、この日までに関連の確定患者数は769人に上った。このうち感染判定を受けた収容者は721人で、収容者全体(18日現在で2419人)の30%に達する。これは、東部拘置所が容易にコロナが拡大しかねない構造だったにもかかわらず、法務部(省に相当)の対応が安易だったところに大きな原因があるとの指摘が多い。

  東部拘置所は12階建ての建物5棟がつながったアパート型の拘置所で、感染症発生の際には特に弱い構造となっている。野外活動ができる一般の矯正施設とは異なり、この拘置所は収容者が屋根付き廊下タイプの運動場で運動するなど全ての活動が屋内で行われる。一部屋に最大7人が集まって生活している。しかも、適正な収容定員は2017人であるにもかかわらず、18日現在でそれより402人多い2419人が収容されていた。ソ・ミョンオク元江南区保健所長は「刑務所、軍隊などは構造的に最もコロナ感染に弱いところ」だとして、「簡単にコントロールできる人々だからという理由で分散収容せず、検査もきちんとしていないことが防疫失敗の大きな原因」と指摘した。

  法務部はコロナ拡大の初動対応に完全に失敗した、というのもまた専門家らの共通した意見だ。東部拘置所では先月27日、職員が初めて感染判定を受けた。その後、今月5日から16日までに間に職員15人と収容者1人が再び感染判定を受けた。集団感染の前兆が明らかになったが、法務部は18日になってようやく全数検査を実施した。その結果185人が感染判定を受け、23日の第2次全数検査でも再び300人が確定となった。国立がんセンター予防医学課のキ・モラン教授は「今月5日に追加の確定患者が出た時点で『直接接触者』、『間接接触者』、『非接触者』にグループを分け、徹底して隔離生活を送るようにして確定患者はすぐに他の収容施設へ移すべきだった」としつつ、「だが今や収容人員の30%が感染し、事実上全ての収容者が接触した状態で、疫学調査の意味がない状況に至った」と語った。強力な初動対応が少なくとも十日以上遅かった、というわけだ。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/12/29/2020122980009.html

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