故サムスン会長の美術コレクション寄付 文化界「大きなプレゼント」 

【ソウル聯合ニュース】昨年10月に死去した韓国・サムスン電子の李健熙(イ・ゴンヒ)会長が収集していた美術品が寄贈されることになり、文化芸術界は国宝級の文化財や巨匠の名画を国民が楽しめるようになったとして歓迎している。また、優れた文化財や美術品の海外流出を防ぎ、国公立の文化芸術機関の所蔵品の水準を高めることになったと評価した。  ペ基同(ペ・ギドン)前国立中央博物館長は28日、聯合ニュースの取材に対し「良い作品が外国に行ったり死蔵したりすることなく、国家機関に集められるのは望ましいことだ」と述べた。  また、国民が鑑賞する機会が広がるという点で意味があるとし、このような文化的貢献を他の企業にも奨励すべきだとした。  崔応天(チェ・ウンチョン)東国大教授(美術学)は、「李健熙コレクションは民間が所蔵する最高の収集品だ」とし、寄贈品が国立中央博物館の所蔵品に不足していた部分を埋めることができると期待を示した。  文化界はこれまで、文化財や美術品の相当数が財産の相続過程で本来の価値を認められずに処分され、散逸する事例があったとして相続税の物納導入を求めてきた。  だが、物納を李健熙氏のコレクションに適用するのは現実的に難しい状況だったため、今回の寄贈の決定に文化界は胸をなでおろしている。  江南大の徐鎮洙(ソ・ジンス)教授(経済学)は「サムスン家の優れた作品がそのまま国内に残されることになったという点が最大の成果だ」とし、「遺族が賢明な決定を下し、寄贈品が公共財として劣悪だった博物館と美術館の展示レベルを高めることが可能になった」と説明した。  専門家らは、寄贈された作品を体系的に管理、研究して国民に公開しなければならないと強調する。作品を管理、研究する人材、保管する収蔵庫、展示空間の確保など、今後の課題は多い。  サムスンによる寄贈は十分に歓迎されるべきことだが、文化界が自らの力量を高められず、財閥の寄贈にばかり頼ってはならないとの指摘も出ている。  韓国芸術総合学校のヤン・ジョンム教授(美術学)は「美術界にとっては想像もできなかった大きなプレゼントを受け取った」と述べる一方、美術界は質的や量的に前例のない規模の寄贈品をどのように扱うかという宿題を抱えることになったと指摘した。  東国大博物館長も兼任する崔応天教授は「(国立)中央博物館は寄贈された遺品を収蔵庫に閉じ込めず、特別展を開催して国民に報告する義務がある」とし、「ふさわしい寄贈室を設ける必要もある」と提言した。  

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/04/28/2021042880146.html

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