韓国政府、内政干渉の中国大使には事実上の無対応

 韓国政府は17日、野党の大統領選候補である尹錫悦(ユン・ソクヨル)前検察総長(日本の検事総長に当たる)の韓米同盟や終末高高度防衛ミサイル(THAAD)配備に関する見解に公に反論した邢海明・駐韓中国大使について「慎重になる必要がある」と述べた。韓国外交部は同日、匿名の当局者の話として、「駐在国の政治家の発言に対して外国公館が公に見解を表明することは、両国関係の発展に否定的な影響を与える可能性がある」と明らかにした。

  これは、尹氏が報道機関とのインタビューで、「THAAD配備は明らかに韓国の主権的領域」と言ったことについて、邢大使がすぐに該当の報道機関に寄稿し、「THAAD配備は中国の安全保障利益を棄損するが、中国側の長距離レーダー配備は韓国にとって脅威にならない」と反論したものだ。THAADは中国を狙ったものではなく、北朝鮮の核ミサイルを阻むためのものだが、邢大使はこうした点は意図的に無視し、内政干渉的な発言をした。それでも与党では、邢大使の発言に同調して「大統領の座に挑もうというなら、安全保障と外交の勉強をしてほしい」と尹氏を攻撃した。

  韓国政府は、駐韓中国大使の公の場での発言には匿名の当局者を通して見解を明らかにしたのに対し、駐韓日本公使の私的な場での発言に対しては大使を呼び出して抗議した。これについてバランスが取れていないとの指摘もある。尹徳敏(ユン・ドクミン)前国立外交院長は「日本公使の発言と中国大使の発言はどちらもあってはならないことだが、軽重を考えるなら中国大使の内政干渉発言の方がより重い」「国際慣例上、ありえないことをした中国大使に政府はもっと確実に警告しなければならない」と話した。野党からは「北朝鮮の『ゆでた牛の頭』『特等のバカ』という暴言にも沈黙していた政府は、中国にも低姿勢を見せ、日本にばかり声を荒らげている」という声も上がっている。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/07/19/2021071980004.html

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