訃報:李御寧さん88歳=初代文化部長官、『「縮み」志向の日本人』著者

 韓国文化部の初代長官を務めた李御寧(イ・オリョン)梨花女子大学名誉碩学教授が26日、がんのため死去した。88歳だった。

  1933年(戸籍上は1934年)に忠清南道牙山で生まれた李御寧氏は文学評論家、ジャーナリスト、大学教授などを務め、「韓国を代表する碩学(せきがく)」「当代最高の知性」と呼ばれた。2017年にがんが見つかり、二度にわたり大手術を受けたが、抗がん剤治療は受けず、最後の著作活動である『韓国人の話』など著書の執筆に専念していた。

  同氏はソウル大学国文科在学中だった1956年に批評家として登壇して以来、文学を土台に人文学全般で合わせて60冊余りの著書を出した。著作活動のほかにも京畿高校教師、梨花女子大学国文科教授、朝鮮日報客員論説委員、ユネスコ世界文化芸術教育大会組織委員会委員長、東アジア文化都市組織委員会名誉委員長などを務めた。

  盧泰愚(ノ・テウ)政権時に新設された文化部で1990年から91年まで初代長官を務め、大韓民国芸術院会員(文学評論)としても活動した。文化部長官時代には国立国語院を設立して言語浄化基準を提示したほか、韓国芸術総合学校を建てて文化人材育成の基盤を整えた。

  同氏は韓国を代表する知識人で、『土の中に あの風の中に』(1960年)をはじめ、『「縮み」志向の日本人』(1984年)、『これが韓国だ』(1986年)、『世界の知性との対話』(1987年)、『考えを変えれば未来が変わる』(1997年)、『デジログ』(2006年)、『知性から霊性へ』(2010年)、『生命が資本だ』(2013年)など数多くの著書を出した。

  2017年にがんが見つかり、二度にわたり大手術を受けたが、抗がん治療は受けずに最後の著作シリーズ『韓国人の話』などの執筆に専念していた。昨年10月、韓国文学の発展に寄与した功労により金冠文化勲章を受章した。 ソン・ボクギュ記者

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/02/28/2022022880003.html

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