韓国製武器輸出、今年は150億ドル・世界トップ5が目標…「韓米防衛産業FTA」も急げ(上)
今年2月、韓国国防部(省に相当)の徐旭(ソ・ウク)長官と姜恩瑚(カン・ウンホ)防衛事業庁長が、ノルウェーの首都オスロから140キロ離れた山岳地帯にあるレナ基地を訪れた。韓国国防相のノルウェー訪問はこれが初めで、しかも山間部の奥地にあるノルウェー軍の基地まで訪問するというのは前代未聞のことだった。 【表】2022年の韓国防衛産業の輸出推進内容 徐長官と姜庁長がレナ基地を訪れたのは、韓国軍の新型主力戦車であるK2「黒ヒョウ」がノルウェー軍の次期戦車事業の有力候補に選ばれ、現地で試験評価を受けているからだ。黒ヒョウは、積雪が70センチを超える厳しい環境で走行・射撃など各種のテストを受けた。黒ヒョウの競争相手は、世界最強の戦車として有名なドイツのレオパルト2A7だ。
当初、黒ヒョウはレオパルト2の「付き添い」といわれた。レオパルトシリーズの名声があまりに高い上、ノルウェー軍は既にレオパルト2A4戦車を配備して主力戦車として使っているからだ。ところが、厳しい試験評価の過程で黒ヒョウの性能が劣っていないことが判明し、価格競争力では優位に立ち、番狂わせの可能性が高まっているという。業界のある関係者は「ドイツは、韓国人が牛車を使っていた1940年代、既にティーガーなど世界最強の戦車を作っていた戦車大国」だとしつつ、「そんなドイツの最新戦車と堂々と競争できるようになったこと自体、韓国の防衛産業と武器技術の水準が大きく成長したことを象徴的に示す事件」と語った。ノルウェーの次期戦車事業は17億ドル(現在のレートで約2160億円。以下同じ)規模で、今年の末に車種が決まる予定だ。
韓国政府と韓国軍当局が今年、輸出を期待している韓国製兵器の輸出規模は150億ドル(約1兆9070億円)以上に達するという。計画通りであれば、世界トップ5に入ることになる。主な事業としては、ノルウェーの次期戦車事業のほかオーストラリア向けの次期装甲車(レッドバック、50億-75億ドル〈約6360億-9530億円〉)、ポーランド向けのFA50軽攻撃機(およそ20億ドル〈約2540億円〉)およびK2戦車(少なくとも3億ドル〈約380億円〉以上)、サウジアラビア向けの天弓2迎撃ミサイル次期護衛艦、飛虎複合防空システム(合計60億ドル〈約7630億円〉以上)、マレーシア・コロンビア向けのFA50軽攻撃機(合計17億ドル以上)輸出事業などがある。
これについて一部には、あまりに楽観的な期待ではないかと首をかしげる人もいないわけではないようだ。だが、途方もない「バラ色の展望」だという評価も少ない。これは、昨年のK防衛産業の輸出額が史上初めて70億ドル(約8900億円)を超え、世界トップ6入りしたことが影響を及ぼしている。過去数年間、韓国防衛産業の輸出額が10億-30億ドル(約1270億-3810億円)の水準で停滞していたのと比べると、2-3倍以上に大きく増えたのだ。さらに、防衛産業の輸出額が初めて輸入額を上回ったことも意味がある。昨年は、韓国防衛産業輸出において過去最大規模(35億ドル=約4450億円)となる天弓2迎撃ミサイルのUAE(アラブ首長国連邦)向け輸出、K9自走砲の豪州向け輸出(約10億ドル)などの契約が実現した。韓国軍周辺からは、最近相次いだ防衛産業輸出の実現においては、防衛事業庁など韓国政府・軍当局の積極的なセールス外交や、走り回った当該企業オーナー・CEO(最高経営責任者)らの努力が大きな役割を果たした-という声が上がっている。
朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/04/22/2022042280047.html
当初、黒ヒョウはレオパルト2の「付き添い」といわれた。レオパルトシリーズの名声があまりに高い上、ノルウェー軍は既にレオパルト2A4戦車を配備して主力戦車として使っているからだ。ところが、厳しい試験評価の過程で黒ヒョウの性能が劣っていないことが判明し、価格競争力では優位に立ち、番狂わせの可能性が高まっているという。業界のある関係者は「ドイツは、韓国人が牛車を使っていた1940年代、既にティーガーなど世界最強の戦車を作っていた戦車大国」だとしつつ、「そんなドイツの最新戦車と堂々と競争できるようになったこと自体、韓国の防衛産業と武器技術の水準が大きく成長したことを象徴的に示す事件」と語った。ノルウェーの次期戦車事業は17億ドル(現在のレートで約2160億円。以下同じ)規模で、今年の末に車種が決まる予定だ。
韓国政府と韓国軍当局が今年、輸出を期待している韓国製兵器の輸出規模は150億ドル(約1兆9070億円)以上に達するという。計画通りであれば、世界トップ5に入ることになる。主な事業としては、ノルウェーの次期戦車事業のほかオーストラリア向けの次期装甲車(レッドバック、50億-75億ドル〈約6360億-9530億円〉)、ポーランド向けのFA50軽攻撃機(およそ20億ドル〈約2540億円〉)およびK2戦車(少なくとも3億ドル〈約380億円〉以上)、サウジアラビア向けの天弓2迎撃ミサイル次期護衛艦、飛虎複合防空システム(合計60億ドル〈約7630億円〉以上)、マレーシア・コロンビア向けのFA50軽攻撃機(合計17億ドル以上)輸出事業などがある。
これについて一部には、あまりに楽観的な期待ではないかと首をかしげる人もいないわけではないようだ。だが、途方もない「バラ色の展望」だという評価も少ない。これは、昨年のK防衛産業の輸出額が史上初めて70億ドル(約8900億円)を超え、世界トップ6入りしたことが影響を及ぼしている。過去数年間、韓国防衛産業の輸出額が10億-30億ドル(約1270億-3810億円)の水準で停滞していたのと比べると、2-3倍以上に大きく増えたのだ。さらに、防衛産業の輸出額が初めて輸入額を上回ったことも意味がある。昨年は、韓国防衛産業輸出において過去最大規模(35億ドル=約4450億円)となる天弓2迎撃ミサイルのUAE(アラブ首長国連邦)向け輸出、K9自走砲の豪州向け輸出(約10億ドル)などの契約が実現した。韓国軍周辺からは、最近相次いだ防衛産業輸出の実現においては、防衛事業庁など韓国政府・軍当局の積極的なセールス外交や、走り回った当該企業オーナー・CEO(最高経営責任者)らの努力が大きな役割を果たした-という声が上がっている。
朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/04/22/2022042280047.html
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