米国「中国自ら変わるのを期待できない…戦略的環境を変える」

 米国のブリンケン国務長官は26日(現地時間)「バイデン政権の(対中国)戦略は投資、協力、競争という3つの言葉に集約できる」と明らかにした。米国の国力を高めるために投資を行い、同じような未来のビジョンを持つ同盟国やパートナー国と協力し、中国とは武力衝突ではなく核心競争で勝利することで、第2次世界大戦後から米国が中心となってきた国際秩序、そして民主主義や人権などの価値を守るという意味だ。

  ブリンケン長官はこの日、ジョージワシントン大学で「中華人民共和国に対する行政府の接近法」と題して45分間の演説を行った。ニューヨーク・タイムズ紙は「この日の演説はバイデン大統領の対中国接近法について初めて一般市民に概括的に示したもの」と報じた。少しずつ公開されているバイデン政権の対中国戦略の総合版という意味だ。

  ブリンケン長官は「中国は国際秩序を変える意図とそれができる経済・外交・軍事・技術的な力を全て持つ唯一の国だ」とした上で「中国のビジョンは過去75年にわたり世界の多くの進歩を持続させてきた普遍的価値から我々を遠ざけるだろう」と懸念を示した。さらに「習(近平)主席の下で中国共産党は国内ではより抑圧的に、海外ではより攻撃的になってきた」として中国の行動をこと細かく批判した。

  ブリンケン長官は「中国が自ら軌跡を変えることを期待するのは難しい」とした上で「開放的で包容的な国際秩序のためのビジョンを実現させるために、北京周辺の戦略的環境を変えるだろう」との考えを示し「今後10年が決定的な時期になるだろう」と予想した。ブリンケン長官は「国務省内に対中国政策を調整し実行に移す総括的な組織『チャイナ・ハウス』を新たに設置する計画」とも明らかにした。

  中国国営の環球時報は27日付社説で「(ブリンケン長官の演説は)中国を『挑戦』、米国の対応を一種の『抑止力』として、中国を攻撃者、米国を防御者のように表現した」「黒白をひっくり返す巧みな言い回し」と批判した。ブリンケン長官が中国政府と共産党を主に批判し、中国人民に配慮する表現を使ったことについても「中国の制度に対する攻撃であり、中国人民に対する傲慢不遜(ふそん)」と主張した。 ワシントン=金真明(キム・ジンミョン)特派員

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/05/28/2022052880678.html

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