【コラム】米国を守る「本物の」軍人たち

 2003年3月、米第1海兵師団のジェームス・マティス師団長は、ジョン・ケリー副師団長と共にクウェートからイラクのバグダッドに向けて進撃を開始した。当時、第1海兵師団は808キロに達する長距離遠征をわずか17日という超スピードで終え、バグダッドやティクリートなど主な戦場を席巻した。ケリー副師団長は、まさに戦闘の現場で、大佐から星を付けた中将まで昇進した。これは米軍では6・25(朝鮮戦争)以来のことで、伝説誕生の瞬間だった。

  ドナルド・トランプ政権でマティス氏は国防長官、ケリー氏は国土安全保障長官を経てホワイトハウスの首席補佐官を務め、安全保障ラインの中核を占めた。政権発足初期、トランプ大統領が反移民の行政命令などでいろいろと物議を醸すと、マティス国防長官とケリー国土安全保障長官は、大統領が即興で下す行政命令を防ぐため、海外に出張するとしても二人のうち一人は必ず米国内に残って「歩哨」に立った。

  この二人は、単なる野戦司令官ではなく、戦略家だ。ケリー氏は、イラク戦争で繰り広げられた現代式機動戦の骨格を作った人物。マティス氏は、軍にいる時から「写真と図表でできたパワーポイントはわれわれを駄目にする」として使用を制限し、経営学の教科書で革新者として取り上げられた。あたかも単純な図表のように、全てをコントロールできるという錯覚に陥らせてしまう、というのが理由だった。逆にトランプ大統領は、写真と図表でできた直感的な報告ばかりを受けることで有名だ。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/12/28/2018122880024.html

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